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「気をつけていたけど、忘れてました」 小祝さくらがラウンド中に“ふと思い出した”パッティングの重要ポイント

「67」で上位に浮上した小祝さくら。パット復調の要因は?(撮影:上山敬太)

<明治安田生命レディス ヨコハマタイヤ 3日目◇11日◇土佐CC(高知県)◇6228ヤード・パー72>

先週、沖縄で行われたシーズン開幕戦で予選落ちした小祝さくらが、高知で息を吹き返した。その要因に挙げたのがグリーン上。「パターが入ってくれたのがきっかけで、このスコアが出ました」と「67」の好スコアにつなげた。

1つ伸ばして折り返した直後の10番で、その“きっかけ”が訪れた。10メートルをねじ込んでバーディを奪ったのだが、ここで「ふと、前にやっていたなっていうことを思い出して…」と、大事にしていたポイントが頭に浮かんできたという。それが「フォロースルーを長く出さないように意識する」こと。インパクトの後の動きをコンパクトにすると、それがハマった。

ほかの選手たちが口をそろえるように、今週の土佐CCのグリーンは例年よりも重い仕上がりになっている。小祝も「ショートしたり、手前で切れたりすることが多かった」と違和感を覚えていたという。しかし、3日目の後半。その思い出したことを実践すると、パターがスコスコと決まるようになった。「(重たいグリーンで)ボールが前に出てくれるのがよかったのかもしれないです」。そのポイントについて 「前まで気をつけていたことなんですけど…、忘れてました」というのも実に小祝らしい。

ただ即効性はバツグン。15番でバーディをさらに重ねると、17番、18番ではともに5メートルを決めての上がり2連続バーディ締め。「最低限、地道に3アンダーずつ伸ばせればという考えでした」というが、結果的に5アンダーも伸ばすことができた。肝心なところで思い出した重要事項により、首位と5打差のトータル11アンダー・3位タイと優勝争いに残ることができた。

パッティング以外で、あす警戒したいのが12番のパー4。初日に小祝は、ここで左へのOBを打っているのだが、なぜかティショットが「左にいってしまう」という不思議を感じている。

その対策として3日目は、思い切って右サイドにあるバンカーのさらに右、「隣のホール(13番)を狙って打った」という。しかし結果は「フェアウェイのど真ん中でした…」と、やはり大きく左に出てしまうことに。「左に吸い込まれる感じがある」というだけに、大げさに右を狙うことを継続する必要がありそうだ。

ここまで通算8勝。昨年も2勝を挙げ、メルセデス・ランキング7位でシーズンを終了した。今季も女王候補のひとりとして、さらなる活躍も期待される。「すごい伸ばしあいになっているので、たくさんバーディを獲らないと離されてしまう。ただまずは最終日も、いつも通りのゴルフができるように心掛けたいです」。いつものおっとりした口調ながら、逆転のためのラッシュを誓った。(文・間宮輝憲)

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