• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • “同門&先輩”の存在に「ドキドキ」 鶴岡果恋が恩師タッグでいざ初Vへ

“同門&先輩”の存在に「ドキドキ」 鶴岡果恋が恩師タッグでいざ初Vへ

鶴岡果恋は恩師とのタッグで初優勝を狙う(撮影:上山敬太)

<ヤマハレディースオープン葛城 3日目◇1日◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)◇6480ヤード・パー72>

レギュラーツアーの出場権を持たないQTランク65位の鶴岡果恋が7バーディー・2ボギーの「65」をマークし、トータル10アンダーで単独首位に立った。今大会でキャディを務めるのは高校2年生のころから鶴岡を指導してきた重田栄作コーチ。そして、2位タイにつける吉田優利も、重田コーチの元教え子だ。あす2日は最終日最終組で同門対決が実現する。

「焦らずに落ち着いてできました」。上位でのプレーにも鶴岡の心は揺らぐことはなかった。最大のピンチは16番パー4。ティショットを大きく右に曲げると、傾斜の強いラフからの2打目はグリーン左奥に大きくオーバー、崖下へと転がり落ちた。ボギーで上がるのも難しい状況だったが「重田コーチとダボだけは避けようと話していました」と冷静に対処。ピン手前8メートルに乗せて、2パットのボギーでホールアウト。直後の17番パー3ではバーディを奪いバウンスバックと気持ちの強さを見せた。

「ラウンド中にスイングの話をすることはないですけど、私のスイングを一番知っているので安心感があります」という重田コーチとは、鶴岡が中学2年生で関東ゴルフ連盟(KGA)のジュニア強化選手に選ばれた時からの付き合い。重田コーチは強化チームのヘッドコーチを2013年から現在まで務めている。個人的にも指導を受けるようになったのは高校2年生からだった。2位の吉田も同じように小学6年から高校1年まで指導を受けた。最終日最終組は重田門下の同門対決だ。

「KGAでは中島啓太、畑岡奈紗、ここにいる選手だと岩井姉妹(明愛、千怜)や佐久間朱莉らにも関わりましたけど、個人的に指導した選手にはより思い入れがあります。優利が中学2年で初めてレギュラーツアーに出たときは私がキャディもしたんですから」(重田コーチ)。教え子の2人も仲のいい間柄だけに、本人たちも当然意識はするだろう。

鶴岡にとっては「ゴルフに対してストイックなところを尊敬しています」という湘南学院高時代の1年先輩・原英莉花(トータル6アンダー・10位タイ)も気になる存在。「お互いを高め合っていけるような先輩後輩でいたいので、スコアボードを見てドキドキしながらプレーしたいと思います」。ジュニア時代からの身近なライバルの存在がどんな影響を与えるのか。同門対決に加えて、先輩後輩対決の行方が楽しみだ。(文・田中宏治)

関連記事