15試合で今季獲得賞金1億円を突破 山下美夢有が目指す2つ目の“恩返しV”
<ニチレイレディス 初日◇16日◇袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県)◇6621ヤード・パー72>
2年連続の年間女王へ快調にメルセデス・ランキング1位をひた走る山下美夢有が、今季3度目となる首位発進を決めた。8バーディ・1ボギーの「65」で、2位に1打差の単独トップ。今季4勝目に向け視界が開けた。
2番パー4で3メートルのチャンスを沈めて1アンダーにすると、4番パー3からは5連続バーディとド派手な立ち上がり。とはいえ、本人にとっては「きょうは練習場からショットがまったくダメで、修正できずにコースに入ってしまい不安のほうが大きかった」と気持ちいいラウンドまでは至らなかった。フェアウェイキープは14ホール中11で、パーオン数も18ホールで15回と数字は決して悪くないが、2番、4番のアイアンショットを「結果オーライで寄っただけ」と振り返るなど、内なる苦しみを明かす。
6番からの3ホールは8メートル、6メートル、10メートルを決めて奪ったバーディと、パターに助けられた部分も大きい。「ショットはミート率も悪いし、入射角も全然よくない。飛距離も出ないし、左右のブレも結構あった」。ただそのなかで粘って、そして伸ばすのが女王のすごみだ。ラウンド後には居残り練習も行い、感覚を改めて確認した。
大会最終日の18日(日)は、父の日と重なる。昨年の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」では母の日Vを達成しているが、「まだ父の日に勝ってない(笑)」。山下の父・勝臣さんは娘のコーチも務め、プロ生活を支えている。「それが恩返しになると思うので、優勝できたらいいかな」と、山下のモチベーションも自然と高まってくる。
2位のサイ・ペイイン(台湾、6アンダー)、3位タイの吉田弓美子(5アンダー)とともに最終組のひとりとして、午前10時5分に競技を開始した。先週、15試合目にしてシーズン獲得賞金が1億円を突破(1億120万7500円)した21歳は「いい状態で迎えられるように頑張りたい」と、約1カ月前から調子が下降線をたどっているというショットの回復も急ぐ。
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