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「日本に帰って自慢しよう(笑)」 『71』の木下彩はビッグマネー獲得へ“ニヤリ”

木下彩がペブルビーチで躍動。上位フィニッシュでビッグマネーゲットだ!(撮影:ALBA)

<全米女子オープン 3日目◇8日◇ペブルビーチGL(米カリフォルニア州)◇6509ヤード・パー72>

「自慢しよう。日本に帰って自慢しよう(笑)」。木下彩は最終18番で「絶対入れたいと思っていた」と上から3.5メートルのパーパットを決めて、「71」でフィニッシュ。開幕前には「このコースは無理かもしれん(笑)」と自虐的に笑っていたが、ムービングデーにアンダースコアを叩き出した。

「慣れたんじゃないですかね、こっちに。ショットが良くなってきたので、そのぶんです(笑)。やっとアンダーパーで回れたのでよかった」と充実感いっぱいの一日だった。

ボギー発進としたものの、続く2番パー5でバウンスバック。「風もなくて伸ばしやすかった」と5番をバーディとして、後半へと向かった。さらに1つ伸ばして迎えた終盤3ホールは風が強くなりピンチが続いたが、「ボギー1個で済んだだけ良かったな」と耐えて、この日11人のみしかいない“赤字”を守った。

初日はショットとパットがかみ合わず、流れをつかめなかった。「フラストレーションが溜まった」と苦しい滑り出しだったが、そのあとに「持ち球のドローを重点的に練習」したことでイメージが良くなった。いつも行っているハーフショットの練習にも取り組み、持ち味のショット力を発揮した。この日のフェアウェイキープ率は14ホール中13回、パーオンは14ホール中12回。海から吹く重たい風に負けない球を繰り出し、次々とチャンスメークした。

黄金世代の同級生・勝みなみとのペアリングも、うれしかったことのひとつ。久々に18ホールを回ったが、「たわいのない話ですよ」と会話も弾んだ。「『来なよ、こっち(米国)』って言われました。他人事で。あいつ友達欲しいんかな(笑)」と、“あやたん節”も舌好調だ。

開幕前に「トップ10にも行ける気がしない。このコースむずくない?(笑)」と話していたが、19位タイで最終日へと進出。日本の最終予選会を突破したときには「お金が欲しい(笑)」と高額賞金に目を輝かせていたが、ビッグマネー獲得は目前に迫っている。ちなみに、19位の賞金は13万7334ドル、日本円にしておよそ1950万円だ。

順位も賞金も気になるところだが、「でもね、あまりガツガツ行ったら、やられるから。ペブルビーチに。謙虚に行きます」。あすもアンダーパーで回ることを目標に、「お金はあとからついてくる(笑)」と24歳は“ニヤリ”。初めてのメジャーで、大きな爪痕を残したい。(文・笠井あかり)

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