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29歳で初シードの岸部桃子 10ヤード飛距離アップで好発進「自分的には出来すぎ」

岸部桃子は横田英治コーチ(左)とともに初優勝を目指していく(撮影:米山聡明)

<ダイキンオーキッドレディス 初日◇2日◇琉球GC(沖縄県)◇6560ヤード・パー72>

昨年はメルセデス・ランキング39位で初シードを獲得した岸部桃子。プロ入りから11年目と時間はかかった。29歳は今年初めてシード選手として新シーズンに臨んでいる。

その初日のスタートホールは「ちょっと緊張もしていて」とボギー発進。しかし、すぐさま2番でバウンスバックを決める。「バーディが獲れたので気持ち的には落ち着きました」と、順調にスコアを伸ばし、3アンダーの2位タイと好発進を切った。

岸部にとって昨年に続いて2度目のダイキンオーキッドレディスだが、この好スタートは「自分的には出来すぎ」と謙虚に話す。そして「シード選手としてここに立てていることは、本当に自信になっています」と、これまではシード獲得が目標だったが、今年は「(昨年の)伊藤園レディスで2位だったので、その悔しさをばねに、オフシーズンは優勝を目指して取り組んでいました」と目標を上げた。

そのために、オフは弱点克服に努めた。「去年のスタッツでドライビングディスタンスと、バーディ率がほかのカテゴリに比べて少し低かったので、飛距離アップとアプローチのバリエーションを増やしました」と話す。22年シーズンの岸部のドライビングディスタンスは232.39ヤードで72位、平均バーディ数は3.01で40位だった。

横田英治コーチの指導の下、スイングを変えることはせず「素振りによってヘッドスピードを上げました」と岸部。その結果、「去年までは40m/sいかなかったんですけど、今年はコンスタントに41m/s、振って42m/sくらいが出るようになりました」とアップ。飛距離は「10ヤードぐらい伸びている」という。飛距離が10ヤード伸びれば、1番手から2番手短いアイアンでピンを狙えるため、バーディ数アップが期待できる。

アプローチのバリエーションを増やしたのには、「パー4とかパー3でしっかりパーを獲って流れを途切らさないように」という狙いがある。

今週は横田コーチがキャディを務め、「やっぱり心強い」と支えになっている。プレー面でも「マネジメントを一緒に教えてもらっているので、そこがきょうは良かった。風向きに対して逆球が出ないように、あとグリーンエッジを意識して手前からをすごく意識しました」と、強風のなかでも大きく崩すことなく回りきった。

「また明日は新しい一日なので切り替えて頑張ります」。目標の初優勝へあと3日。オフの成果とコーチの存在を感じながら、初シードで迎えた開幕戦を丁寧にプレーしていく。(文・下村耕平)

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