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右ヒザ故障にクラブ紛失 “ダブル災難”を乗り越えた大岩龍一が6アンダー発進!

復調の兆し! 大岩龍一が今季自己ベストの6アンダー上々発進。(撮影:藤井孝太郎)

<ハナ銀行インビテーショナル 初日◇15日◇千葉夷隅ゴルフクラブ(千葉県)◇7636ヤード・パー73>

今季自己ベストとなる「67」。6アンダー・4位タイの好発進を切ったのは、25歳の大岩龍一だ。今季は8試合中7試合で予選落ちと苦しんでいた25歳が、会心ゴルフで復調をアピールした。

好プレーの要因を聞くと、開口一番「変えたクラブが良かったです!」とシンプルに答えた大岩だったが、今日の結果に至るまでの状況は複雑だ。「シーズン開幕前にアジアンツアーに行って、右ヒザを故障したんです。たぶん飛行機の移動が長すぎてエコノミー症候群みたいな感じだと思うんですけど、右ヒザの痛みがずっと続いていました」という状態だったそう。

さらに「ニュージーランドオープンの帰りにシドニーでトランジットした際、ロストバゲージ(荷物紛失)して、まったく違うクラブで2週間くらいプレーしなきゃいけなかったんです」と、ダブルの災難に遭い、その影響からスイングを崩してしまったのだという。

最近になって、やっとケガも癒えつつあったが、今度は回復途上でクラブが合わなくなってしまった。「ヒザの影響で動きが悪くなってきたのをどうやって修正していけばいいのか。コーチの谷将貴先生と相談しながらスイング調整を重ねたんですけど、その過程でだんだん球にスピンがかからなくなって。いいショットなのに、全部グリーンの奥にいっちゃう。そんな状態でした」。泣きっ面に蜂という状況だった。

それでも「ここ3週間くらい、メーカーの方やコーチとも相談しながらクラブの調整を重ねて、それが今日やっとうまくいった感じです」というように、やっとクラブとスイングがマッチし始めた。

「自分はまだ若いので、どんどん色々なツアーにチャレンジしたい気持ちがあります。多少無理してでも海外の試合に行こうと思ってました。その結果ケガしたり、スイングの調子が悪くなったりしましたけど、まぁそれもいい経験だったのかな」とあっけらかんと話す。

谷コーチとも「どれだけ悪くなっても絶対乗り越えられるはずだ」と話し合っていたという。強く前向きな大岩の快進撃がここから始まる。(文・土屋裕一)

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