平均年齢は? 最年長は? “51人”の理由は? シード選手のあれこれ、まとめてみた
<大王製紙エリエールレディス 最終日◇19日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6575ヤード・パー71>
大会が終わり、来季のフル出場権(一部試合を除く)が与えられるシード選手51人が決まった。いったい今年のシード獲得者には、どういう傾向があるのか? それをまとめてみた。(データは11月19日時点)
■そもそも“51人”なのはなぜ?
日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のシード選手は、メルセデス・ランキング(以下MR)の50位まで。本来は50人なのだが、今年はMR55位に7月の「大東建託・いい部屋ネットレディス」を制した小滝水音がいるため、このような形になった。JLPGAツアーでの優勝者は、勝った試合の翌週から翌年1年間のフル出場権が与えられる。“ツアーの顔役”ともいえる立派なシード選手のひとりだ。
■初シードは12人
今年は、今季4勝を挙げ大ブレークした19歳の櫻井心那(MR5位)や、20歳の桑木志帆(MR10位)、今季メジャー1勝を含む2勝の20歳・神谷そら(MR19位)ら12人が初シード選手として名を連ねた。桑木は昨年、この大会で1打及ばずシード入りを逃し、悔し涙を流した選手。「今年は気楽に回れたので成長しましたね」と、うれしそうに話していた。
【初シード選手12人】※カッコ内はメルセデス・ランキング
櫻井心那、桑木志帆、神谷そら、蛭田みな美(21位)、竹田麗央(23位)、仁井優花(25位)リ・ハナ(26位)、安田祐香(35位)、天本ハルカ(42位)、山内日菜子(43位)、内田ことこ(45位)、小滝水音(55位)
※小滝は優勝シード
■シード喪失者は
人数に限りがあるだけに、新たな人が入れば、別の人間が押し出される厳しい世界。今年は堀琴音(MR51位)、金田久美子(MR64位)、三ヶ島かな(MR66位)、渡邉彩香(MR71位)ら15人が喪失した。堀と50位の選手の差はわずか0.35ptという、まさに紙一重の勝負だった。それでも、MR51位~55位は前半戦出場権が与えられるため、堀はリランキングを突破しフル参戦を目指す。そのほかの選手はシード選手の“特権”で、QTは最終からの出場が認められる。そこから返り咲きを目指す戦いが始まる。
また西村優菜、勝みなみ、渋野日向子の米ツアー組3人も喪失。そのなかで古江彩佳はMR32位に入り、シードを“継続”した。
【シード喪失者】
堀琴音、西村優菜(61位)、サイ・ペイイン(62位)、三ヶ島かな、渡邉彩香、勝みなみ(72位)、セキ・ユウティン(73位)、黄アルム(78位)、大里桃子(86位)、岸部桃子(89位)、植竹希望(97位)、小倉彩愛(102位)、テレサ・ルー(110位)、渋野日向子(113位)
※西村、三ヶ島、勝、渋野は任意の年に行使可能な複数年シードを保持
■シード選手の平均年齢
今年ポイントランキングでシードを手にした50人の平均年齢は26.1歳。この数字は2020-21年シーズンの26.3歳を更新する、ツアー史上最年少記録だ。昨季は26.6歳、一昨年は27.6歳。01年が32.2歳、02年が32.3歳だったのを見ると、いかに若年化が進んでいるかが分かる。ちなみに今回のシード決定者の最高齢は全美貞(韓国)の41歳。30代も申ジエ(韓国)や、先週の優勝者・青木瀬令奈ら9人しかいない。
■最長シード
初シード選手は12人誕生したが、その一方で長く第一線で戦っているベテランもいる。最長シードは18シーズン連続18回目の全美貞。15シーズン連続15回目の申ジエがそれに続く。2ケタシーズン続けているのは、この他、11シーズン連続11回目の穴井詩と菊地絵理香、10シーズン連続16回目の上田桃子の5人のみ。新陳代謝の激しい世界で、長年シードを守ることがいかに難しいかが伝わってくる数字だ。
Follow @ssn_supersports