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歴代覇者・渋野日向子は「ウォルトンヒース…聞いたことねぇ(笑)」 スコットランドから日本勢5人が『全英』へ

渋野日向子は人生を変えた地、イングランドへ(撮影:福田文平)

<フリードグループ・スコティッシュ女子オープン 最終日◇6日◇ダンドナルドリンクス(スコットランド)◇6494ヤード・パー72>
 
10日に開幕する「AIG女子オープン」(全英女子)の前週に、スコットランドのリンクスコースで4日間プレーした5人の日本勢が、それぞれ今季最後のメジャー大会に向けて意気込みを話した。

2019年に今年と同じイングランド(ウォーバーンGC)で行われた大会を制した渋野日向子は、開催コースの情報について聞かれると、「ウォルトンヒースなんて聞いたことねぇ…まー他のコースも聞いたことないけど(笑)」と大きな笑い声を挙げた。事前情報は“ゼロ”なだけに、月曜日のコース入り後、実際のラウンドのなかで感触を確かめていく。
 
ロンドン郊外にあるコースは、リンクスではないものの、フラットな形状が特徴。19年の優勝時は林間コースだったが、昨年、スコットランドにあるリンクスのミュアフィールドでも優勝争いの末、3位と結果を残している。なんといっても人生を変えたと言っても過言ではない地に戻るとあって「楽しみ」という思いは強い。再び躍動する姿を、日本のファンに届けたい。
 
30度目の海外メジャー出場となる畑岡奈紗は、「調子も上がっているので優勝できるように頑張りたい」と、悲願成就を目指す。直近のメジャー大会となった「全米女子オープン」、「エビアン選手権」では続けて優勝争いに加わり、4位、3位と結果を残した。「100%で挑んでもよくない時もありますし、本当にゴルフは分からない」というのは身を持って経験済み。まずは最善を尽くし、あとは天命を待つ。
 
「欧州での2戦がうまくいかなかったので、しっかりと自分のプレーを最後にやりたい」と話すのは古江彩佳だ。エビアンは36位、そしてディフェンディングチャンピオンとして臨んだスコットランドでの試合は47位と、不完全燃焼だったモヤモヤを吹き飛ばしたい。ただいつもと同じように、「しっかり切り替えて。初めてのロンドンなので、うまく楽しめたらいいなと思います」と自然体を強調する。21年には20位に入った大会だが、昨年は予選落ち。その悔しさも晴らす舞台となる。
 
今季から米国ツアーを主戦場にする西村優菜は、3日目に米ツアーでの自己ベストタイとなる「66」をマークしたことをつなげたい。「ここ最近ではいいラウンドができたので、その細かい感覚を大事にしながら大会までの3日間でしっかり調整したい」。スコットランドではスイング時にリズムを徹底することで結果を出した。そのシンプルな考えをイングランドにも持ち込むつもり。
 
同じくツアールーキーで、トータル3アンダー・28位タイで終えた勝みなみも、「やることは一緒」とリンクスコースでつかんだものを生かしていく。英国出身のキャディからは、地面が硬いことなど情報を得ている。それを基に、練習ラウンドで実際の感触を確かめる。また、勝を除き15名が出場する日本勢との“再会”も待ち遠しい。「懐かしい人と会えるかもしれない。それも楽しみですね」と胸も高鳴る。
 
今週出場していた5人は、月曜日からコースで調整を開始する。なかには火曜日と水曜日に行われるプロアマのどちらか一日に出場する選手もいる。とにかく残り3日間を有効に使い、万全の状態で臨んでもらいたい。(文・間宮輝憲)

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