「まだこうして着ているよ」 タイガー・ウッズにナイキと契約終了のウワサ?
「PNC選手権」(12月16~17日・米フロリダ州)を5位で終えたタイガー・ウッズと息子チャーリー君のペア。最終日は「61」のビッグスコアを叩き出したが、この日がタイガーにとって最後の“ナイキ姿”だったのかもしれない。
2013年に推定2億ドル(約290億円)で結ばれたナイキとの10年契約はまもなく終了するが、それが更新されないという憶測が流れている。
タイガーとナイキの関係は深い。1996年「全米アマチュア選手権」で3連覇を達成しプロ転向するやいなや、ナイキと破格の契約を結んだ。5年契約で4000万ドル(当時の為替で約44億円)と言われた。同社ではタイガーブランドのアパレルを展開し、ゴルフ市場に参入。クラブ、ボールを製造しウッズがその顔を務めた。
だが16年8月、同社はゴルフ用具ビジネスから撤退。現在のタイガーはテーラーメイドのクラブ、ブリヂストンのボールを使用。また自動車事故で右足を大きく損傷した21年2月以降の復帰戦ではフットジョイのゴルフシューズを着用している。このシューズの変更はナイキとの契約終了が間近では?という憶測へと発展した。
PNC選手権初日のプレー終了後に、「ナイキとの契約は終了?」と直接質問されたタイガーは、「まだこうしてちゃんと(ナイキを)着ているよ」としか答えなかった。
ゴルフ用具から撤退したナイキだが、今後はウエアを展開せずにゴルフビジネスから完全撤退して同社のライセンスは他社へと売却されるとの見方もある。現在、ナイキのウエアを着用するのはローリー・マキロイ(北アイルランド)、スコッティ・シェフラー、ブルックス・ケプカ、ネリー・コルダ(いずれも米国)とビッグネームが名を連ねるから、その行方はより注目される。
タイガーは96年からの契約で、総額5億ドル(約720億円)をナイキ社から得たと推定されている。もし契約終了となれば、次なるタイガーを看板とする社がどこになるのかが大いに気になるところだ。
さらに、PNC選手権で息子・チャーリー君が着用していたのはグレイソンのウエア。ニューヨーク発祥のスポーツブランドで、タイガーの親友でもあるジャスティン・トーマス(米国)が愛用している。同社と契約を結ぶNFLのラリー・フィッツジェラルド選手が「チャーリー、グレイソン・ファミリーにようこそ!」とXに投稿(のちに削除)した。まだ14歳という年齢から、アンバサダー契約と推定されているが、こちらの動向にも注目が集まっている。(文・武川玲子=米国在住)
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