驚異の50歳はまだまだ健在 片山晋呉が始めた心をくすぐるファンサービス「ビックリマンシンゴですよ(笑)」
<東建ホームメイトカップ 最終日◇2日◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重県)◇7062ヤード・パー71>
今年1月に50歳を迎えたツアー通算31勝、永久シード選手の片山晋呉。1997年に初シードを獲得してから、連続記録としてはジャンボ尾崎の32季に続く、25季連続シードを保持し、まだまだ第一線で活躍している。
国内で5度の賞金王を獲得するだけでなく、「マスターズ」と「全米プロ」で4位に入るなど活躍を続けてきたが、片山の強さの秘密はなんといっても探求心だろう。より良いスイングを求めて常に研究し、ショートウッドを早くから取り入れるなどクラブセッティングも常に追求。戦うフィジカル面の強化も怠らない。そんな男が今年から新たに始めたことがある。
国内開幕戦で片山は、ギャラリーやボランティアスタッフにキラキラシールを配っていた。一見、1980年代に一世風靡した「ビックリマンチョコ」のおまけシールのようだが、よく見るとシールには「プロゴルファー片山晋呉」と書かれ、片山のイラストと自身のYouTubeチャンネルとサロンのQRコードもある。
「“ビックリマンシンゴ”ですよ(笑)。すごく喜んでもらえるんです。800枚作りましたが、もうなくなりそうです」。ビックリマン世代には心をくすぐられるキラキラシールである。自前で制作し、ゴルフ場に足を運んだ人に対しての感謝の気持ちも込めた粋な計らいである。
今年50歳になった片山は、「出られるのが嬉しい」という待望(?)のシニアデビューを迎えられ、戦いの場が広がる。その一方でレギュラーツアーでも大きな目標がある。25歳でツアー初優勝を遂げてから、20代、30代、40代と勝ち星を重ねた。「50代でも勝ちたい」と目標を掲げる。20代、30代、40代、50代でのツアー優勝となれば尾崎将司、中嶋常幸に次ぐ、ツアー史上3人目の快挙である。
50歳になっても20代の選手と対等に戦う片山。プロデビュー時には、「これほど長く戦えるとは思っていなかった」と自身でも“ビックリ”なプロゴルファー人生。ゴルフ界の“ヘッド”は今年もビックリマンシンゴな活躍を見せる。(文・小高拓)
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