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延べ6万人が熱狂、“妖精”は30分以上サイン攻め カナダのナショナルオープンは米ツアー随一の盛り上がり

“バンザイ”をするファンも。カナダで唯一の米国女子ツアーは大盛り上がりの4日間になった(撮影:ALBA)

<CPKC女子オープン 最終日◇27日◇ショーネシーG&CC(カナダ)◇6685ヤード・パー72>

米国女子ツアーのなかでは異色の大会だ。同じ北米大陸とはいえ、カナダで行われる大会はこの「CPKC女子オープン」ただ一つ。同国のナショナルオープンとして行われ、カナダ国民が年に一度待ちわびる一戦は、大熱狂のうちに終わった。

第1回大会が開かれた1973年から今年で節目の50年。79年から2000年までは米ツアーのメジャーとしての地位も築いた。全英にその座は奪われたが、いまでもカナダ人にとっては誇りある試合。そんな大イベントは同国出身のブルック・ヘンダーソンにとっても思い入れが強い。

歴代優勝者に名を連ねるブルックはもちろん優勝を狙ったが、トータル2アンダーの13位タイで終戦。「きょうは後半にスコアを落として残念だったけど、前半は楽しかった」。1イーグル・3バーディの猛追でフロントナインだけで5つスコアを伸ばし、大勢集まったファンを大熱狂に包んだ。

後半は一つ落として終わったが、どのホールに行っても大歓声が地元選手を迎える。日曜日ということもあって、今週最大のギャラリーが集まった大会は、1週間を通して延べ6万人を超えるファンが押し寄せた。米ツアーの大会では類を見ないファンの数。「誇りだし、この大会は本当に最高」。優勝争いとは離れた位置でも、ブルックに送られた声援はスーパースターのそれだった。

ホールアウト後は30分以上もサインを行った。ブルックの顔を大きくあしらったボードを手にした子供たちには笑顔で話しかけ、ボールをプレゼント。10代から活躍するカナダの妖精は、地元ファンとの交流終了に名残惜しそう。ただ最高の笑顔でコースをあとにした。(文・高桑均)

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