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「もっとパワフルにいきたい」 原英莉花がひさびさの海外ツアーで得た“刺激”と“驚き”

原英莉花が収穫と課題の4日間を終えた(撮影:Yasuhiro JJ Tanabe)

<ロッテ選手権 最終日◇15日◇ホアカレイCC(米ハワイ州)◇6573ヤード・パー72>

原英莉花にとって、約1年8カ月ぶりの海外ツアーは驚きと刺激に満ちたものになったようだ。4日間で初となる60台の「69」をマークし、トータル2アンダー・23位タイまで浮上した最終日について、「いいプレーもあったけど取りこぼしもいくつかあった。そのなかで落ち着いてプレーできてよかった」と振り返る。

前日、反省ポイントに挙げていたティショットは、この日のパー3を除く14ホール中12ホールでフェアウェイをヒットしたというスタッツを見ても分かる通り、まとまった。「74」と2つ落とした3日目は主に「狙いどころ」を問題視したが、この日はおはようバーディを奪った1番パー5など、いいアングルになる場所に落とし、ピンを狙うための下準備もできていた。

「きのうはティショットや、パー5のセカンドの置き所でてこずったので、しっかりやることを徹底した」という効果は見てとれた。ただ本人は「セカンドショットの置き所がきょうも悪くて、パー5が獲れなかった(バーディは1つ)のが悔しい」と、さらなる精度を求める。それでも「落ちつきながら、風に乗せたりケンカさせたり、いいショットは出ていた」とうなずいた。

将来的な海外挑戦を考える原は、「すごく楽しかった」という4日間で、「まだまだパワフルにゴルフができると思えた。もっと成長できるように頑張りたい」と気持ちを新たにしたとも話す。「私が越えられないバンカーも軽々越えていくし、そこに怖がらずチャレンジしていく選手が多い。私ももうちょっとできるかなと思えた。狭いところ(フェアウェイ)では置きにいくショットが身についてしまっているので、もっとパワフルにいきたいとすごく感じました」。海外選手のこんな姿が刺激になった。

そして驚きも。この日同組だったポリー・マック(ドイツ)の飛距離には、「すっごい飛んでる!」と目を丸くさせられた。池を越えてフェアウェイを狙う3番パー4では、ほぼ1オンという位置までドライバーで運び、最終18番パー5ではティショットで軽々40ヤードは置いていかれた。

原も最終日は平均292ヤードのビッグドライブを記録したが、米ツアーの飛ばし屋は計測ホールで296ヤードとそれを凌駕する。18番は強烈なフォローの風や、傾斜の具合でランも飛距離を大きく左右するが、「何が私のストロングポイントなんだろうって思っちゃいました。普通、超普通だなって。よくスポーツ選手がストロングポイントを磨くことが大事というけど、それを感じた1週間でした」と世界の広さを痛感することになった。

「チャレンジしたい。こっちで戦いたい気持ちはあるので、引き続き一歩ずつ頑張りたい」。米国女子ツアーで初めて予選通過も果たした4日間で、そんな思いをさらに強めた。これで日本に戻り、次週は21日(金)開幕の「フジサンケイレディス」(静岡県・川奈ホテルゴルフコース 富士コース)に出場。ハワイの“手土産”を、主戦場に持ち帰りプレーに生かしていく。(文・間宮輝憲)

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