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今季4勝の櫻井心那の記憶に残るシーン「鳥肌が立ってすごかった」 来年目指すは“年間女王”

オフはこれまでしてこなかったトレーニングをする予定と話した(撮影:ALBA)

プロ2年目の櫻井心那が一般社団法人日本ゴルフトーナメント振興協会(GTPA)の表彰式でGTPAルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞。そんな櫻井に今年一番印象に残っているシーンを聞いた。

「一番印象に残ったのは初優勝の資生堂(レディス)です。最後のパットが入った瞬間」と、レギュラーツアー初優勝を果たしたときのウイニングパットを挙げる。プレーオフ2ホール目の最終18番パー4でセカンドショット(80ヤードから)をピン奥4メートルにつけ、それをねじ込んだシーンだ。「観客の声援とか、鳥肌が立ってすごかったことをすごく覚えています」と、いまでもその感覚が忘れられないという。

櫻井は、長崎日大高3年だった2021年に受験したプロテストで一発合格。ルーキーイヤーとなった22年は国内女子下部のステップ・アップ・ツアーを主戦場に、ツアー史上初となる年間5勝を挙げ賞金女王に輝いた。そして、今季はレギュラーツアーにフル参戦し、ツアー史上3人目となる10代で年間4勝を達成。メルセデス・ランキングでも5位に入っている。来年2月13日が20歳の誕生日。10代最後のシーズンに飛躍を遂げた。

初のシード権獲得となった来季に向けて、このオフの課題を挙げる。まずはドライバー。「飛距離が出るほうだし、(他の選手から)劣ってはなかったんですけど…風に左右されやすかったりして。スピン量が多いのかなとも思うので改善したいです」。平均飛距離250ヤードを誇るが、さらにコントロール性を上げたいと話した。

もう一つが「ショートゲーム」だ。「できて当たり前なことなので、しっかりやらないといけない部分だなって思います」。あとは年間37試合に出場し、「後半、少し調子が落ちてしまうことがあったので、体力をつけたいと思っています。ただ今までトレーニングをしたことがないので、何をしたらいいのか分からないですけど(笑)」。“未知の領域”ともいえる取り組みも行い、さらなる進化を遂げるつもり。

「たくさんあるんですけど…」と前置きしたうえで、来年の目標は「まずは複数回優勝はしたい。今年が4勝だったので、5勝したいです」と手のひら目いっぱい広げ、それを胸の前に出した。それともう一つ、一番大きな目標は「年間女王」。ツアーの頂点を目指していく。「ただ海外メジャーも出られる試合は挑戦していきたい。そこも目標ですね」。たくさんの希望を胸に詰め、新星の本格的な冬が間もなく始まる。(文・高木彩音)

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