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畑岡奈紗、宮里藍、笹生優花に続いた! 今季2勝目の櫻井心那は何がすごいのか【優勝者のスイング】

19歳167日でのツアー2勝目は、畑岡奈紗、宮里藍、笹生優花に続く、史上4番目の年少記録(撮影:鈴木祥)

ツアー初優勝から、わずか1か月。櫻井心那が「楽天スーパーレディス」で、早くも2勝目を挙げた。19歳167日でのツアー2勝目は、畑岡奈紗、宮里藍、笹生優花に続く、史上4番目の年少記録。シーズン後半戦も勝利を重ねそう、そんな予感をさせる勝ち方だった。「2打差を追った最終日、激しい戦いを制した精度の高いショットは圧巻でした」というプロコーチの長谷川哲也に、われわれも真似したいポイントを解説してもらった。

最終日はスタートホールから、セカンドショットをOKの距離に付けるバーディ発進。8番ショート、14番ミドルでもショットがピンに絡みバーディを奪っている。ショットメーカーに共通し、かつすぐに真似できるポイントが櫻井心那のアドレスにあるという。

「クラブをソールせずに、ヘッドを浮かせて構えています。ボールを真っすぐ飛ばすには、クラブのライ角が大事なりますが、“ヘッドを浮かせる”、または“かすかに芝に触っている程度”にして、腕とクラブの角度を変えないイメージでスイングすると、上下の打点がコントロールしやすくなるんです」(長谷川)。

上下の打点がコントロールできれば、意図したスピン量で打てるので、弾道が操作しやすくなる。また、ラフではヘッドがボールの下を潜ってしまうミスが防げ、チャンスに付く確率が上げられる。

 

打点のコントロールをマスターするには、ドライバーショットのように高くティアップしたボールをショートアイアンで打つ練習をしたい。定番の練習だが、とにかくボールだけ打つことを意識。大事なのは、クラブの握り方だ。

「左手は、小指の付け根から手首あたりまでのややもり上がっている小指球の手首側でグリップを上から抑えるようにしたいんです。それと同時に右手はテコの要領でヘッドを持ち上げるようにして、腕とクラブの角度をキープ。これで手元が浮かずに、ボールをクリーンにヒットできます」。

バックスイング&ダウンスイングからフォローにかけて、クラブが腰から下にあるときは、このテコのイメージを持つようにしたい。

 

単調な練習は続けるのが難しい一面もあるが、この練習にはバリエーションをつけることができる。

「上下の打点を練習しているので、意図してどトップやハーフトップを打つと、飽きずに練習できます。打ち出された球は明らかなミスでも、それが狙ってできれば、もう上級者の域。ウェッジのスピン量、アイアンでの縦距離、ドライバーでの高さなど、面白いように弾道をコントロールできるでしょう」。

ヘッドを浮かせて構えれば、始動時に芝との摩擦がなくなり「いつも同じタイミングでクラブを上げられる」メリットもある。ちょっとしたことだが、効果は大きく、スイングが変わるきっかけになるかもしれない。

プロフィール/長谷川哲也
深堀圭一郎のマネージャー兼キャディを務め、2年間国内外のツアーを転戦。2004年から本格的にゴルフインストラクターとしての活動を開始。DEPARTURE GOLFでレッスンする傍ら、最先端のゴルフ理論や指導メソッドを発信しているYou Tube「ゴルフレッスン動画のマイケルゴルフTV」のチェンネル登録者数は6万人を突破。

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