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永野竜太郎が猛攻9バーディ 悲願の初優勝へ、最終日は「上がり3ホールで上位に」

「63」のロケットスタート。ツアー初優勝へ視界良好だ(撮影:岩本芳弘)

<パナソニックオープン 初日◇21日◇小野東洋ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7113ヤード・パー72>

悲願のツアー初優勝を目指す35歳・永野竜太郎がロケットスタートを決めた。10番からティオフした永野は11番パー5を皮切りに、14番からの3連続を含む5バーディの猛攻を見せた。折り返した後半も勢いは止まらず、1番パー4でもバーディ。その後も4番のパー4からの連続、さらに7番でも決めて4つのバーディを奪った。

終わってみれば、9バーディ・ノーボギーの「63」で完璧なスタートダッシュ。途中経過ではあるが、午前組がホールアウトした時点で暫定の首位に立った。

先週は「ANAオープン」の火曜日に悪化した持病の腰痛により欠場を余儀なくされたが、その影響をまったく感じさせない圧巻のバーディラッシュを演じてみせた。「ショットに関しては(腰の状態が)怖いですけど、もともと持っているものだし、ある程度付き合いながらやっています。今日はできる範囲でマックスのプレー」と及第点をつける。

特に「ティショットが(今年は)安定しているのが大きいです。それでも飛距離は落ちていないので。そこが自分の持ち味だしアドバンテージ。短いクラブでセカンドが打てればチャンスも増える」と強み(ドライビングディスタンス3位)を生かし切ってのラウンドだった。

ただし、目標スコアについては「ないです、ないない。みんなは目標スコアとかあると思うんですけど、自分はあんまりそういうの関係なくて。体のコンディションと相談しながらベストを尽くしました」。スコアの数字設定をあえてしない、永野流のプレースタイルを貫く。

この日は28パットとグリーン上でも存在感を見せたが、「今日はたまたまパッティングが入ってくれたからスコアになったけど、入らなかったら3か4アンダーだったと思います」。好調のパッティングを“たまたま”と言い切るあたりに、イケイケどんどんの若手とは違った経験も感じさせる。

悲願のツアー初優勝へ向けて「4日目の終盤にいれば(上位に)いいなって。上がり3ホールじゃないですかね?」。強い思いは当然ある。しかし、今日は入ったパッティングが、明日も入るかはわからない。今日良かった調子が明日も続くとは限らない。わかっているからこそあえて口には出さない永野。気を引き締めて2日目の戦いに臨む。(文・土屋裕一)

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