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“鉄芯”で初速アップ!?ミズノ『ST-230』シリーズ、3月10日デビュー【打ってみた】

21日、ミズノが都内にて、新商品発表会を行った。発表されたのは、『ST-X 230』と『ST-Z 230』ドライバー(税込み92,400円)、『ST-Z 230』FW(58,300円)&UT(47,300円)の最新ウッドラインナップ。キーテクノロジーはステンレス(鉄芯)をTPUに内包して一体成型した新機能【コアテック・チャンバー】だと言う。

「ST-X 230、ST-Z 230シリーズは、これまでのSTシリーズのコンセプト【高初速・低スピン】を継承しつつ、今回からTPUとステンレス(鉄芯)を一体成型した新機能【CORTECH CHAMBER】を採用し、ボール初速アップを追求しました。『ST-X 230』は重心位置をヒールに寄せることでヘッドを返しやすくし、つかまりを追求『ST-Z 230』は重心位置をヘッド後方に寄せ、重心深度を深くすることで直進性を追求しています」(同社広報)
 
■昨年10月からツアー供給され、男子プロがほぼスイッチ!

【コアテック・チャンバー】は鉄芯を内包する柔らかな樹脂が、インパクトで後ろから押す形で動くことで初速アップに寄与すると説明する。同社が例えるのは、電車の急ブレーキ。進行方向に向かって急減速した際に、乗車した人や荷物が進行方向に慣性で引っ張られるのと同様、インパクトの衝撃で鉄芯が進行方向に押す形で動くイメージだ。

これにより、契約プロの武藤俊憲は「弾道計測器で測ってみて、ボール初速が2~3m/sくらい前のドライバーよりも出る。自分より若くて飛距離ランクで10位くらいの選手をオーバードライブして【どうしちゃったんですか!?】と驚かれた」と話す。また、製品企画担当者は、「女子プロでも【コアテック・チャンバー】の有り無し比較で、いきなり初速が1.2m/sくらいポンと上がる結果を確認しています」と裏話を明かし、わずか5gにすぎない鉄芯が、想像以上の初速アップ効果を生むことが確認できたとか。

また、直近のPGAツアー「ジェネシス招待」でも5位に入っている、キース・ミッチェルも『ST-Z 230』ドライバーやフェアウェイウッドを使用してから、今年はトップ5以内が2回と好調をキープしている。登壇した国内男子ツアー選手は、武藤俊憲のみ『ST-Z 230』で、その他の時松隆光、小鯛竜也、小林正則、平田憲聖らは『ST-X 230』だった。
 
■チャンバー効果で低重心!?強弾道が出やすい

記者(HS38m/s・カットスライサー)も、新作を試してみた。当日は、東京では雪が降った真冬日。千葉のゴルフ場の練習場でトラックマンを使用し計測した。試したのは『X』も『Z』も純正『ディアマナD62』のSだが、少々重く感じた。顔つきは2つともほぼ同じ印象でいつも通りのヒールや上目打点が多かったが、特に『X』が真っすぐ飛んでミスに強い印象を受けた。カットスライサーの記者の割にはスピンが入らず中断道の強い球が連発した。
 
このスピン量に関して同社の製品企画担当によれば、「前作までのウェーブソールでは若干重心高さが上がってしまいますが、このエリアに【コアテック・チャンバー】が入ったことで重心を下げ、より低スピン弾道になりやすい傾向があります。男子プロたちも同様の傾向を話しております」とのこと。
 
ただし、つかまるはずの『X』で持ち球通りのスライス傾向、『Z』だとフック気味の球が出たのは、記者には重めで反射の動きが入ったせいだろうか。前作よりも浅重心に感じて、記者のHSよりパワーのある人に合う印象で、男子プロがこぞってスイッチして気に入ったのもよく分かる。とはいえ、気温3°で平均212ヤード前後は満足のいく数字で、今度は自分に合うシャフトで打ってみたい。

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