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イーグルあり、ダボあり… ギャラリー大興奮の“河本劇場”
<バンテリン東海クラシック 最終日◇1日◇三好カントリー倶楽部 西コース(愛知県)◇7300ヤード・パー71>
ディフェンディングチャンピオンの河本力がイーグルあり、ダブルボギーありのど派手なゴルフでギャラリーを沸かせた。スタートの1番パー4では前日のドラコンでマークした348.6ヤードを優に超える370ヤード級のビッグドライブを披露。これが河本劇場の幕開けだった。
河本は7打差の17位タイからのスタート。飛ばし屋ぶりを見せつけた1番でバーディを奪うと、2番パー5では残り232ヤードから「4Iでカット目に打ったら、そのまま左に飛んだ」と2オンに成功した。そして、18メートルのイーグルパットを放り込む。2ホールで3アンダーのロケットスタートに大逆転の可能性を感じたのは、ギャラリーも本人も同じだった。
その後も好調のティショットを武器に10アンダーの大台に乗せた河本は、難ホールの16番パー3でも「バーディを狙っていました」。6Iと悩んだ末に、7Iでしっかり打つことを選んだが、第1打は左の崖下へ。2打目は「ディボットというか、砂っぽいところで。芝が噛んだんじゃなく、土が噛んだみたいで全く飛ばなかった」と脱出に失敗。ワンクッションを入れて狙った3打目も崖下に戻ってくると、第4打はグリーンを越えてバンカーに飛び込んだ。
どこまでスコアを落とすのかという展開となったが、5打目のバンカーショットはチップイン。「タッチもラインも完璧でしたね」。優勝争いに絡むことはこれで絶望となったが、ギャラリーを喜ばせるには十分な見せ場たっぷりのダブルボギーだった。
続く17番でバーディを奪い、この日のスコアは1イーグル・5バーディー・1ダブルボギーの「66」。トータル9アンダーの8位タイと、およそ3カ月ぶりのトップ10入りを果たし「こうやっていいプレーができたことは自信になりました」と笑みを覗かせた。
目標とするのは日本開催の米ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」出場。今後の2試合で現在の賞金ランク26位から、9位以内を目指す厳しい道のりだ。「(2週後の)『日本オープン』で勝つぐらいしかないと思うんですけど、来週もしっかり優勝を目指して。優勝できると信じて頑張ります」。ここから2試合、ZOZOを目指してど派手に駆け抜ける。(文・田中宏治)
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