• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • 短期決戦はバーディ合戦? ホステス&切磋琢磨の関係性が“魂”を燃やします【大西翔太のSHOWTIME】

短期決戦はバーディ合戦? ホステス&切磋琢磨の関係性が“魂”を燃やします【大西翔太のSHOWTIME】

今週はホステスプロ4人に注目! 左上から時計回りに岩井千怜、岩井明愛、成田美寿々、青木瀬令奈。(撮影:GettyImages)

<リシャール・ミル ヨネックスレディス in 朝霧 2日目◇3日◇朝霧ジャンボリーゴルフクラブ(静岡県)◇6687ヤード・パー72>

例年であれば新潟県のヨネックスCCが舞台となるが、今年は記念事業の一環として、提携する静岡県の朝霧ジャンボリーGCでの特別開催。悪天候により初日の競技が中止となり、36ホールの短期決戦となるが、どういう展開になるのか? リシャール・ミル所属選手としてホステス大会に臨む青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太氏が、今週もその現場から占う。

台風2号と梅雨前線にともなって発生した線状降水帯の影響で、初日の競技は中止。富士宮市の最大降水量は20ミリを超え、大雨警報と洪水注意報が発令された。今大会は2日間36ホールの短縮競技になることが決定したが、コースコンディション不良により、第1ラウンドのスタート時間は正午ちょうどに変更。27ホールの“超短期決戦”になる可能性も捨てきれない。

引き続きコンディションが心配されるが、無事にスタートできれば、大会の見どころは満載。「短期決戦となると全員にチャンスがあります。この試合は誰が勝つか予想ができません」と語る。

舞台は正面に富士山を望む広大なコース、朝霧ジャンボリーGC。グリーンはアンジュレーションが少し気になるが、比較的シンプルだ。「正直、簡単なコースだと思います」(大西氏)となれば、バーディ合戦は必至。「ボギーが出るコースではないです。毎ホールバーディを狙っていけるので、どれだけピンに刺せるかが重要になってきます」と伸ばしあいについていくことが勝利への道となる。

大雨によるコースへの影響はどうなるだろうか。「フェアウェイもグリーンも柔らかくなるので、さらにピンをデッドに攻められるようになります」とグリーンを狙うショット力が勝負の分かれ目になりそう。ティショットでのランは少なくなるが、「この時季の穂が付いているラフは、入ってしまうとタテ距離が合わせづらく、チャンスが半減してしまう。なので飛ばし屋が有利、というわけではなさそうです」と分析をする。

36ホールで「10、11アンダーとか爆発的なスコアが出ると思う」と占う一戦では、出遅れは厳禁。それでも「バーディ合戦を意識しすぎると、かえって出遅れてしまうパターンもある。大切なのは1ホールずつ向き合えるか。そして集中力を切らさないことです」と1ホールずつ切り替えながら、「魂を注ぎながら」目の前のホールに向き合う重要性を語る。

山下美夢有の3週連続V、稲見萌寧による連覇、ホステスプロの勝利…。「いろんな見どころがある試合」と期待するなかで、まず活躍を予想するのは、特別協賛を務めるリシャール・ミルと契約を結ぶ青木瀬令奈と成田美寿々のふたり。成田はスポット参戦となるが、「ゴルフと向き合い始めていて、楽しくなってきていると思う」と気持ちの変化も感じている。

初日は青木と同組でプレーするが、それは互いに好材料。「青木プロも、成田プロがフィールドに帰ってくるまで戦い続けようという気持ちで、それは行動や結果で示しています。成田プロも青木プロの前で恥ずかしいプレーをしたくないと言っていました。親友という関係性やレギュラーツアーで一緒に回れるというのが、お互いを高め合うと思います」と、互いに鼓舞しあうことは間違いない。

日ごろから切磋琢磨する関係性といえば、同じくホステスプロの岩井明愛(あきえ)・千怜(ちさと)のツインズにも注目する。主催するヨネックスと用具使用契約を結ぶふたりは、今季それぞれ1勝ずつを挙げ、ともにメルセデス・ランキングトップ5と好調。“恩返しV”にも大きな期待がかかる。

解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツにと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。

関連記事