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「優勝カップを掲げられるように」 新天地の活躍、そして2大会連続メダル見据える稲見萌寧【プロゴルファー・新年の誓い】

稲見萌寧の米ツアー1年目が間もなく始まる(撮影:福田文平)

年も明け、いよいよ2024年がスタート! それはゴルフ界にとっても、新たなシーズンの始まりを意味する。昨年もさまざまな“喜び”、“悔しさ”などを味わった選手は、いったいどんな思いを胸に、その新たなシーズンに臨むのか? “新年の誓い”を紹介していこう。今回は、新天地での戦いが始まる稲見萌寧。

昨年挙げた勝利は『1』。だが、それが大きく未来を変えることになった。11月に日本開催の米国女子ツアー公式戦「TOTO ジャパンクラシック」を制覇。これにより、米国行きの道が開いたのだ。もともと「日本でずっと戦いたい気持ちがある」と、キャリア目標には日本ツアーでの永久シード獲得(通算30勝)を設定していたが、この優勝で“心変わり”した。

「自分で優勝して勝ち取った権利。チームとも相談して(決めた)。世界に飛び立ってゴルフができるなら」。こうして大目標の達成を先延ばしし、24年の米国行きを決断したことになる。

「苦しい試合がたくさんあって、今年は勝てないかもと思っていた。練習は好きなほうだけど、やっても意味がないのかなとか考えたり」と話すほど、元賞金女王の23年シーズンは苦しいものだった。スイング改造に乗り出すこと4回。現在コーチを務める柳橋章徳氏とともに、復調へと進んでいった。それが実ったのが、TOTOでの優勝といえる。

米国での初戦は、1月18日にフロリダ州で開幕する「ヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」。ここは過去2年間の優勝者しか出場できない、エリートフィールドだ。一緒に回りたい選手として、世界ランク1位にも君臨したネリー・コルダ(米国)を挙げる。「(東京)オリンピックでも同じ表彰台に立てたので、ぜひ一回はプレーしてみたい」。自身が銀メダルを獲った時の金メダリストとの対決も楽しみのひとつ。

「初挑戦なのでどうなるか予想がつかない。慣れない部分もあるけど楽しんで、上位で戦えるように頑張りたい。数カ月こなせば慣れてきて、もっと楽しめるはず。向こうで優勝カップを掲げられるよう頑張りたいと思います」

もちろん優勝が目標だ。さらに夏に開催されるパリ五輪もターゲットに掲げる。「順位的(世界ランク)に厳しいところだったけど、TOTOで優勝してチャンスをつないだかなと思える。可能性はゼロではない。そこまでは全力で頑張りたい」。現在の世界ランクは73位で、日本勢13番手につける。大逆転での日本代表入り、そして2大会連続のメダル獲得も24年の“誓い”になる。

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