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ヨネックス一筋20年の若林舞衣子 岩井ツインズとのホステス大会は「期待が分散されて気楽」

注目を集めるホステスプロ4人。左から池ヶ谷瑠菜、岩井千怜、岩井明愛、若林舞衣子(撮影:上山敬太)

<リシャール・ミル ヨネックスレディス in 朝霧 事前情報◇1日◇朝霧ジャンボリーゴルフクラブ(静岡県)◇6687ヤード・パー72>

ヨネックス一筋20年。19年に第一子となる長男を出産し、21年には史上6人目の“ママさん優勝”を遂げた34歳の若林舞衣子が、今週は注目の“双子の姉妹”とともに大会を盛り上げ、悲願のホステスVを目指す。

ジュニア時代からナショナルチームで活躍した若林は、07年のプロテストに合格し、翌08年の「SANKYOレディース」でツアー初優勝を遂げる。長年ツアーの一線で活躍し、出産を経て21年にはツアー4勝目を挙げた。22年はシード権を失ったが、昨年末のファイナルQTは1位で通過して今季前半戦の出場権を獲得している。“戦うママさん”のサポートを続けているのが、今大会を主催するヨネックスである。

「もう20年になりますね」。新潟県出身ということもあり15歳からクラブのサポートを受け、プロテスト合格後は所属契約を結んだ。今大会にはアマ時代の03年に初出場し、今年で19回目。これまでは9位が最高成績だ。

例年、新潟県のヨネックスカントリークラブで開催され、ヨネックスの看板選手兼地元選手として多くのギャラリーを引き連れてきたが、今年は少し様子が違う。ヨネックスCCと提携を結ぶ朝霧ジャンボリーGCの運営母体である株式会社前川製作所が、来年創業100周年を迎える記念事業の一環として、静岡県に舞台を移した。「唯一の地元の試合だったので、寂しくて涙がちょちょぎれそうですけど、やることは変わりません」ときっぱり。ホステスプロとして役目を果たす気持ちには変わりない。

大会初となる開催コースへの印象は「全体的に広いですが、フェアウェイが絞られています。ラフに入れるとフライヤーする感じで、グリーンに止めるのが難しくなります。まずはフェアウェイキープが大事。そしてグリーンの傾斜が強く、錯覚を起こしやすい印象なのでしっかり傾斜を見て、ラインを合わせていきたい」と分析も進めている。

ヨネックスの看板選手として注目されるが、「今までに比べてヨネックスの契約選手が増えていて、その分期待も分散されているので、私は気楽にやらせてもらっています」と今年は史上初の同一年姉妹優勝を遂げている双子の岩井明愛と千怜、ルーキーの池ヶ谷瑠菜のホステスプロ3人も出場する。とりわけ岩井姉妹の存在は大きい。

ヨネックスのイベントなどを通じて、岩井姉妹が中学生の頃から知っている。「当時から二人とも上手でした。もともと飛んでいましたけど、プロになってから体もしっかりして、さらに飛ぶようになっています。今の結果は当然、といえるぐらいの実力は持っていました」。当時から光るモノを感じていたが、プロになってさらに磨きがかかっていると目を細める。

「このコースは若くて勢いのある選手が有利だと思いますが、私は経験とマネジメント力で勝負です」と主役の座を簡単に譲る気はない。「自分のペースでやりながら、岩井姉妹と一緒に大会を盛り上げたいですね」。プロとして15回目のホステス役は肩の力を抜いて臨む。(文・小高拓)

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