ショット内容は今年イチバン! 河本力、得意の夏場へ向けアクセル全開宣言
<ハナ銀行インビテーショナル 最終日◇18日◇千葉夷隅ゴルフクラブ(千葉県)◇7636ヤード・パー73>
長距離砲・河本力に復調の兆しだ。最終日は9アンダー・12位タイからスタートし、8バーディ・1ボギー。この日のベストスコア「66」を叩き出し、トータル16アンダー・5位に入った。
ラウンドを終えた河本は「朝の練習場とかパッティンググリーンで、すごく状態がいいなって感じられるくらい調子が良かったので、優勝のチャンスがあると思ってスタートしました」という言葉の通り、出だしの1番をバーディとすると8番までに4つのバーディを奪う。
スタート前に立てたプランは「前半で15アンダーまで伸ばしてトップをとらえる」。これならいける、と思った矢先、9番パー5で痛恨のOBを叩いてしまう。「気持ちが一回プチっと切れたんですけど、そこでちゃんとボギーで上がって、そこから後半も気持ちを切らさずにできました」と悔やまれるミスにもしっかりと立て直してみせた。
ただ「2メートルとかの短いバーディパットをいっぱい外したし、取りこぼしも多かったのでもったいなかった」と、本人の中ではまだまだ本調子といかないようだ。
だが収穫もあった。「いいショットが今年一番多く出たラウンドだったので、そこはすごく手ごたえを感じてます」。ショットの方は本人いわく、10点満点で9点と言える出来ばえ。さらに「最終日のバックナインで力んだというか、優勝を意識してプレーできたのですごい気持ち良かったです」と、すでに気持ちは前を向く。
パットに苦しんだことで、「100点満点で60点くらい」という総評にはなるが、「先週ちょっといいなって思うポイントがあったんですけど、その感覚が、今週で確信に変わった。夏場にかけて確実に調子を上げられる自信はある」とショットは間違いなく上向いている。
あとはパットがかみ合えばおのずと結果はついてくる。
4月の「関西オープン」以来となる久々のトップ10入り。勝負の夏場に向けて弾みがついた。「後輩(中島啓太)には負けない」ときっぱりと宣言した河本。すでに気持ちは、次なる戦いへと向かっている。(文・土屋裕一)
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