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岩井姉妹そろって直ドラ対決も 前代未聞の“双子プレーオフ”全ショット内容

今季初優勝を挙げた岩井千怜。姉・明愛、女王・山下との激闘を制した。(撮影:福田文平)

<RKB×三井松島レディス 最終日◇14日◇福岡カンツリー倶楽部 和白コース(福岡県)◇6299ヤード・パー72>

今年の福岡決戦には、大きなドラマが用意されていた。注目の岩井ツインズがそろってトータル11アンダーでホールアウト。ここに昨季の年間女王・山下美夢有を加えた3人で、“史上初の双子プレーオフ”が実現した。激闘の詳細を記載する。

【1ホール目】
一足先にクラブハウスリーダーとしてあがった妹・千怜が見守るなか、最終18番でピン奥7メートルほどのバーディパットを沈めて追いついた山下と、2打目でドライバーを握るなど意地のバーディを奪った姉・明愛による延長戦は、18番パー5で実施。午後2時23分に、プレーオフ開始を告げるアナウンスが流れた。風はアゲンスト、という状況。

1ホール目のオナーは千怜。ドライバーでキレイにフェアウェイ中央を打ち抜いた。2番目の明愛、3番目の山下はそれぞれドライバーで右ラフに運ぶ。2打目は3人ともフェアウェイに落とし、勝負の3打目を迎える。

そこでチャンスを作ったのは山下。ピン右2メートルにピタリと止める。続く千怜のショットはグリーン手前に落ちると下り傾斜で戻され、ラフからのアプローチを残した。明愛はグリーンに乗せ、ピン手前2メートルほどの位置に着弾したが、スピンで戻され5メートルのバーディパットになった。千怜の4打目は左足上がりのなか、ピンそばまで寄せてパー。明愛も一筋左に外れパーとした。有利に思えた山下も、最後にフックしたボールが左に逸れて決着はつかなかった。

【2ホール目】
同じピン位置で行われた2ホール目は、3人ともドライバーでフェアウェイをとらえるショットからスタート。山下は2打目できっちりフェアウェイをキープしたが、ここでまさかの姉妹のぶつかり合いが見られる。

2人目に打った明愛が正規の18番に続きドライバーを握ると、千怜も直ドラで対抗。わずかに千怜のほうがピンに近かったが、ふたりとも一気にグリーン手前のラフまで運んだ。そこから姉は2メートル、妹は1メートルに寄せる。山下は右6メートルほどにつけた。

最初にバーディパットを放った山下のボールは、うまくフックラインに乗った。だが、カップに嫌われた。最後はボールがクルリと回り、バーディならず。

明愛もバーディパットを外し、残るは千怜。ウイニングパットをしっかりと沈めると、ギャラリーから大歓声が沸き起こった。緊張の糸が切れた妹はフッと一息ついたあと、右手を高く挙げて笑顔が弾けた。

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