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メジャーハンターが涙の復活 一時は引退も頭をよぎったチョン・インジ【米女子海外勢イチ推し】

チョン・インジは今年もメジャータイトルを狙う!(撮影:GettyImages)

1月に行われた過去2年間の優勝者大会から1カ月。米国女子ツアーはアジア2連戦がまもなく開幕する。出場人数が絞られる大会ではあるが、世界のトップが集結。その後は3月下旬からいよいよ米本土の戦いが始まる。日本勢も多数参戦する米ツアー。本格開幕を前に、海外勢の注目選手をおさらいしよう。今回はチョン・インジ(韓国)。

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メジャーハンターの異名をとるインジがまたしてもメジャー勝利を挙げたのが昨年6月の「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」。初日に8アンダーのロケットスタートで首位の座に着くと、その貯金を生かして完全優勝。15年「全米女子オープン」、16年「エビアン・チャンピオンシップ」に続く海外メジャー大会3勝目を飾った。

母国のナショナルオープン、日本では15年の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」、「日本女子オープン」制覇とメジャー大会にめっぽう強いインジ。エビアン優勝後も大きな期待を背負い続けた。

世界トップクラスの仲間入りを果たすと、18年には母国開催の米ツアーで勝利もしたが、その後は成績不振に陥り精神的に落ち込んだ。ツアーを一時離脱するなど、結果が出ない中でもがき続ける日々に苦しんだ。

そんな状態で臨んだ22年シーズン。全米女子プロ前には米ツアー撤退も頭をよぎったほど弱っていた。姉に相談したところ、『ゴルフをやめてもいいのよ』と優しい言葉をかけられ、それが返って奮起することにつながる。「あんなことがあったのに、優勝できて本当にうれしい。自分自身を誇りに思っている」と勝利を呼び込み涙したのも記憶に新しい。

趣味は絵を描くことで、SNSでは画伯ぶりを発揮している。ダンボの愛称で親しまれ、世界各地にファンクラブを持つほどの人気だが、いっさいのおごりなく、いつも笑顔が愛される理由。再び取り戻した心からの笑顔で、今季もメジャー獲りを目指す。

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