コリン・モリカワが自己ベスト「61」 ライダーカップ出場へ猛アピール?
<ツアー選手権 初日◇24日◇イースト・レイクGC(ジョージア州)◇7346ヤード・パー70>
フェデックスカップ・ランキング24位、1アンダーで最終戦をスタートさせたコリン・モリカワ(米国)が自己最高の「61」をマーク。10アンダーでスタートしたスコッティ・シェフラー(米国)らをごぼう抜きにして、一気にトップタイに並んだ。
1番パー4で80センチにつけてバーディを奪うと、5番パー4では5メートルを沈めて波に乗った。6番パー5は残り226ヤードを1メートル強につけて2オンイーグル。後半も勢いは衰えず、10番パー4は3メートル、12番パーでは11メートルを沈めるなどバーディを積み重ねた。
圧巻は上がり3ホール。16番パー4で3メートル、17番パー4は4メートルを決めると、最終18番パー5はグリーン左バンカーから1.5メートルに寄せて3連続バーディ締め。1イーグル・7バーディで初日の新記録を樹立。大会としては、2007年の第3ラウンドにザック・ジョンソン(米国)がマークした「60」に続く2番目の好スコアとなった。
「ツアー選手権の初日にこんなスコアが出せるなんて、最高の気分だ」とモリカワ。「このままあと18ホールプレーできれば良かったのに…(笑)」と記録的ロケットスタートで口もなめらかだった。
今大会のフォーマットは特殊で、今季のフェデックスカップ・ランキングの順位によってスタートのスコアが大きく変わる。1位で最終戦を迎えたシェフラーは10アンダーからスタート。一方、24位のモリカワは1アンダーで、その差は9打もあった。だが、この日の「61」でそのハンディキャップを一瞬で取り除くことに成功した。
「今季はいいときも悪いときもあったから、この大会に出られていること自体が僕にとってはすばらしいこと」とモリカワ。「だから気負わずに楽しむことを考えたい」と表情を緩めた。
一方でもう一つ、今大会の好プレーには大きな意味がある。9月末、ローマで開幕する欧米対抗戦「ライダーカップ」は独自のポイントランキング(上位6人)で選手が選ばれるが、モリカワは10位でその枠から漏れた。だが、まだ今大会終了後のキャプテン推薦が残っている。今回のビッグプレーは、主将ザック・ジョンソンへ大きなアピールとなったはずだ。
「2年間のポイントでは達成できなかった。きょうのゴルフが(ジョンソンに)届けばうれしい。だけど、それとは別にやっぱりこの試合に勝ちたい」と21年「全英オープン」以来のツアー勝利に意欲を見せる。もちろん、勝利すればキャプテン選出は間違いない。(文・武川玲子=米国在住)
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