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稲見萌寧は馬場咲希と初ラウンドでギャラリー化!? 「とりあえず飛距離がやばい(笑)」

稲見萌寧(左)と馬場咲希が互いに刺激。ともにボギーフリーの好発進を決めた。(撮影:佐々木啓)

<Tポイント×ENEOS ゴルフトーナメント 初日◇17日◇鹿児島高牧CC(鹿児島県)◇6419ヤード・パー72>

稲見萌寧は今季日本初戦を迎えた「全米女子アマ」チャンピオンの馬場咲希(代々木高2年)、前週優勝した吉本ひかるとの注目組で初日をラウンドした。結果、このグループは稲見は7アンダーで首位タイ、馬場は6アンダーで4位、吉本は4アンダー・10位タイと好発進。しかも3人ともボギーフリーというおまけつきだった。

同じ組の3人がボギーゼロの18ホールに「私が一番危なかったですね」と苦笑いを浮かべた稲見。1番からスタートして、2番ホールではセカンドショットをピンサイドの左崖下に落としてしまう。ピンは左から5ヤードと落としどころが狭く、ライも悪い絶体絶命の状況だったが、「イメージ通り」手前からクッションを入れて50センチに寄せてミラクルパー。「2番は本当に大ピンチだったので、そこでしのいで先にバーディが来てくれて良かった」と4番でバーディを先行させた。

「スイングはいま悩んでいる。修正したり新しいことをやってみたり」と、得意のアイアンでなかなかチャンスにつけられず、前半は2アンダーで折り返す。それに対して馬場は前半だけで5つのバーディを奪い、伸ばしあぐねるプロ2人を尻目に首位タイで後半に入った。だが、ここから稲見がツアー通算12勝の意地をみせる。

「前半より後半のほうが良くなりました」とショットを立て直し、11番から2メートル、2メートル、5メートル、1メートルにつけて4連続バーディ。16番パー5でもしっかりバーディを奪って、一気に馬場を抜き去り、リーダーボードの一番上まで駆け上がった。

ラウンド中は待ち時間もあり、稲見と馬場が談笑するシーンも。「初めて回ったので、ラウンド中はちょこちょこ話していた」と会話の内容までは明かさなかったが、ともに好スコアをとあって、いい雰囲気だったに違いない。

では、この4月から高校3年生になる馬場は稲見の目にどう映ったのか? 「とりあえずもう飛距離がやばいですね(笑)。球質とか振っている感じもスピードとかも速いので、ギャラリー感覚でした。おー! みたいな(笑)」。馬場がドライバーを気持ち良く振り切ると、ギャラリーたちから大きな歓声が上がったが、それは稲見も一緒だったよう。9番のティショットでは、馬場は稲見を約40ヤードアウトドライブ。規格外の飛距離に目を丸くした。

「パッティングもすごく上手だったので、こんな感じのゴルフするんだなって、すごかったです(笑)。ふふふ。本当にすごかったとしかいえない(笑)」と、稲見は『すごい』を連発。それだけ馬場のゴルフに衝撃を受けたようだ。

対する馬場も「私は後半伸ばせなかったので、すごく勉強になった。後半伸ばすんだろうなと思っていたんですけど、やっぱりそれを上回るくらい、めちゃくちゃすごいゴルフを見せてもらったので、明日も稲見さんみたいなプレーができるように頑張ります」と稲見の後半の爆発に感動。あすは稲見が最終組、馬場はその1つ前で回る。このまま2人がスコアを伸ばせば、最終日に再び“すごい”組が実現するかもしれない。(文・下村耕平)

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