近づくツアー3勝目 堀琴音に芽生えた優勝への自信

堀琴音ね勝利逃すも手応えを実感(撮影:鈴木祥)

<NEC軽井沢72ゴルフ 最終日◇11日◇軽井沢72ゴルフ北コース(長野県)◇6685ヤード・パー72>

最終ホールで入れればプレーオフに望みをつなぐバーディパットが外れ、河本結がパーをセーブしたことによって、堀琴音の2年半ぶり3勝目は次戦以降に持ち越しとなった。

首位の河本から遅れること3打の2位からスタートした最終日。出だしから2連続バーディでその差を1打に縮めた。その後は一進一退のゴルフが続き、伸ばしあぐねる河本、先にホールアウトした政田夢乃に追いすがった。単独トップに立っていたその政田が18番で痛恨のダブルボギーを叩いたことによって、堀にチャンスが巡ってきた。

「あれが入ってれば、(河本に)プレッシャーをかけられていたかなと思うし、もしかしたらチャンスがあったかもしれない」。7メートルのバーディトライは無情にもカップに沈まず、優勝争いに敗れた。

プロ8年目の2021年にツアー初優勝を遂げると、翌22年にはシーズン3戦目で2勝目。ところがその年の終盤から不振に陥り、明けた23年シーズンも調子は上がらず。メルセデス・ランキング(MR)51位でシード確保に失敗し、今季は前半戦出場権の資格で開幕を迎えた。

6月に実施された第1回リランキングを17位で突破すると、1カ月後の「資生堂レディス」で2位。調子も上向きに見えたが、「久しぶりに優勝争いをして、あの時は正直しびれた」と勝利を逃し反省。そんな経験もあったからこそ、「今日は本当に気持ちよくできていたかなと思う。勝つのは難しいなと思いますけど、でもやっぱりもう1回勝てるという自信にもなります」と、そのときが近づいている実感も芽生える。

「今日プレーして、絶対(優勝)するぞっていう強い気持ちをもっと持ちましたし、できるんじゃないかなと思いました」。苦節8年でつかんだ初優勝から2勝目は早かった。その後はプチスランプもありながら、頂上が見える位置まで復活。中盤戦、後半戦へと続くシーズン残りの戦いで、3勝目をたぐり寄せる準備は整った。

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