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ドラコン女王決定戦に選手も興味津々 岩井ツインズ、櫻井心那らが穴井詩に挑む「みんなガチで振ったらどれだけ飛ぶのか」

昨年は穴井詩302.3ヤードをマークして最多タイとなる3度目の女王の座に就いた(撮影:鈴木祥)

<住友生命Vitalityレディス 東海クラシック 2日目◇16日◇新南愛知カントリークラブ美浜コース(愛知県)◇6534ヤード・パー72>

今大会の目玉イベントが第2ラウンド終了後に行われる、日本女子プロゴルフ協会公認「朝日インテックPresents ドライビング女王コンテスト」。ツアーを戦う女子プロの飛ばし屋日本一を決めるドラコン大会である。今年は腕に覚えのある14名がエントリー。例年以上に“濃いメンツ”がそろい、選手や関係者の間でも誰が一番飛ぶのか話題になっている。

ルールはひとり2球を連続で打ち、フェアウェイとファーストカットのみ計測。飛んだほうの1球を記録とする。ラフは記録なし。昨年大会はフォローの風が吹いていたこともあり、5人が280ヤード超えとハイレベルな戦いとなったが、穴井詩が302.3ヤードと大会史上最長飛距離をマークして3年ぶりVを果たした。大竹エイカ、タミー・ダーディンと並ぶ最多タイの3度目のタイトル獲得だった。

穴井の連覇を阻止すべく、今季のドライビングディスタンス(DD)上位者も続々とエントリー。DD3位の櫻井心那(257.36Y)、同4位の竹田麗央(257.12Y)、同5位の荒川怜郁(256.30Y)、同7位の岩井明愛(254.58Y)、同8位の岩井千怜(253.49Y)、同10位の葭葉ルミ(252.76Y)とトップ10のうち7人がエントリーしている。DD1位の神谷そらもエントリーをしていたが、第1ラウンドスタート前に体調不良により大会自体を欠場したこともあり不参加となってしまった。

ほかにもDD15位の泉田琴菜(250.49Y)や、規定試合数不足でランキングには反映されていないが12試合でDD258.66Y(ランキング2位相当)の工藤遥加、8試合で248.32Yの山本景子も名を連ねる。またアマチュアとして馬場咲希(代々木高3年)、飯島早織(ルネサンス高3年)、橋本美月(東北福祉大3年)も出場を予定している。

連覇を狙う穴井は今季のドライビングディスタンスは257.40ヤードで2位と“いい状態”で臨める。「連覇は、全然自信ないです。いいメンツなんで見応えはあると思います。年に1回のイベントで楽しみですが、試合より緊張します」。20代前半の選手が多く「みんなガチで振ったらどれぐらいいくのか。未知数なのでそれを見るのも楽しみですね」と他の選手の飛ばしも楽しみにする。

DDの計測が始まったのは2017年から。過去5シーズンで穴井は1位を2回獲得しており、いずれもトップ3を外していない。同じく1位を2度獲得し、穴井と双璧の飛ばし屋として知られる葭葉ルミは、“ドラコン”のタイトルはまだない。昨年大会は294.8ヤードのビッグドライブを見せたが3位に終わっており、「詩ちゃんに勝てない(笑)」と今年は女王獲得に意欲を見せる。

「試合よりも緊張します。みんな見ているからめっちゃ緊張します。完璧に当たらないとダメですからね。あの緊張感でいい球を打てたらガチもんですよ。詩ちゃんはすごいと思う」。穴井同様、試合以上の緊張感を感じるという。

今季の葭葉のDDは10位と例年以上に数字は伸びていない。「今年はあまり振っていないんです」と試合ではやや抑えているという。しかしドラコンになれば「振ります。振り方変わります」とマンぶり宣言。葭葉流のドラコン対策は「スイングリズムを早くします。バックスイングの上げ方からスピードを上げてフィニッシュまで振り抜く。振れたほうが曲がらないと思うんです」と悲願のタイトルを狙いに行く。

ちなみに、連覇を狙う穴井にライバルを聞いてみた。「みんな飛ぶけど、(葭葉)ルミちゃんは当然として、ここちゃん(櫻井心那)、荒川(怜郁)ちゃん、景ちゃんかな…」。長年のライバル・葭葉に加えて、10代で3勝目を挙げた櫻井と、ルーキー・荒川の飛びのすごさを感じている。そして最後に名前を挙げた山本は、普段から練習ラウンドをする間柄。「すっごい飛ぶんですよ。最近、練習ラウンドじゃ勝てないですから。真っすぐいけばチャンスはありますよ」。ダークホールの名前も出てきたが、果たして誰が女王に輝くのか。試合モードと違うモードで2球に全力を尽くす女の闘いに注目したい。(文・小高拓)

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