アマチュアだって体重を増やせば飛距離は伸びるか? それとも伸びない?【あなたはどっち派】
今年の全米オープンで優勝を遂げたブライソン・デシャンボーは、数年前に体重増加による驚異的な飛距離アップが大きな話題になった。一般のアマチュアゴルファーでも、デシャンボーのように体重を増やせば飛距離は伸びるのだろうか? プロゴルファー二人に話を聞いた。
「パワーアップだけでは飛ばない。アマチュアは逆にスピードダウンしてしまいます」と答えたのは、今野一哉プロ。
「デシャンボーのように、ツアープロにはあえて体重を増やす選手がいます。それは単純にパワーアップして飛ばすということではなく、スピードを上げて振ったときでも軸である体を安定させるためです。米PGAツアーのトップ選手は、試合でのドライバーショットをマン振りではなく、セーブしながら打っています。ポテンシャルとしてはもっと速く振れるのですが、方向性を重視するためにスピードを抑えているのです」
「体重を増やすのは、抑えているスピードのリミッターを外しても体を安定させるためです。一方アマチュアは、もともとスピードを抑えているつもりはなく、常にフルショットしているタイプが多い。体重を増やすとスピードが落ちて、飛ばなくなる人が多いと思います」
一方、「ボールに伝わるエネルギーが増えるし、低重心スイングになるので飛距離は伸びる」と話すのは、福永和宏プロ。
「私の知り合いのアマチュアでは、男性でも女性でもダイエットしたら飛距離が落ちたと悩んでいる人がいます。物理的に考えても飛距離はボールにどれだけのエネルギーを伝えているかが大きい。体重を増やせばインパクト時に体からヘッド、そしてボールに伝わるエネルギーが増えるので、飛距離アップは当然だと思います。さらに、アマチュアはインパクトで体が伸び上がる人が多いですが、体重を増やすことで伸び上がりも防止できて重心が低いスイングになります」
「重心が低いこともボールにエネルギーを伝えやすくなる要因の一つ。アマチュアには、ぽっちゃり体形で決してきれいなスイングでなくても、飛んで曲がらない人がいますが、それは体重による効果も大きいと思います」
さて、飛距離アップを求めて体重を増量させますか? それとも「そんなのはムダだ」と、健康的に減量を試みますか? あなたはどっち?
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