吉田鈴「新しい発見ができた」、寺岡沙弥香「今回よりいい順位で」 次は“オーガスタ”の大舞台へ
<アジア・パシフィック女子アマチュア選手権 最終日◇12日◇シンガポール・アイランドCC(シンガポール)◇6343ヤード・パー72>
トータル2オーバーの24位から「トータルアンダーパー」への浮上をねらった吉田鈴だったが、最終日も終盤にワナが待っていた。
この日2バーディ・2ボギーのイーブンで迎えた17番パー4はティイングエリアからグリーンまで真っすぐで、距離も290ヤードと短い“獲りたい”ホール。「バーディを獲りたい気持ちが先に行ってしまった」とティショットを右に曲げてOB、そしてバンカーショットのミスが重なりトリプルボギーを叩いてしまった。
これでトータル5オーバーの28位タイで終戦。「まだまだ。気持ちが先に行っちゃうのを止めてあげることができれば…。アグレッシブは悪くないけど、それが悪いほうにいってしまうのが悪い」と自身2度目の海外試合は課題と悔しさの残る1週間だった。
次戦は海外メジャー「マスターズ」の前週に開催される「オーガスタナショナル女子アマチュア」に出場する。「考え方や攻め方の新しい発見ができた。オーガスタ前に経験できてよかった」と、昨年は日本勢で唯一予選ラウンドを突破し“オーガスタ・ナショナルGC”に足を踏み入れた思い出の一戦に向けて、次こそはと万全の準備を進めていく。
吉田とともに今大会初出場となった寺岡沙弥香も、1バーディ・2ボギーの「73」とひとつ落とし、トータル2アンダーの10位タイで4日間を終えた。同伴競技者のプレーにリズムを崩され、「冷静になれずに気持ちのままゴルフをしてしまった」。ゴルフと気持ちの切り離しができず、ビッグスコアを狙った最終日に後退したことを悔やむ。
「海外コワイ」というなか、女子世界アマチュアランキングトップ10を死守するために初めて海外に飛び出して挑んだこの舞台。トータルアンダースコア、トップ10フィニッシュと結果だけをみれば決して悪くはないが、「もうちょっとできたんじゃないか…」と満足はできていない。
そしてオーガスタ女子アマでのリベンジを誓う。「海外はこんな感じ、というのをちょっとはつかめた。生かして、今回よりはいい順位で終えられるようにしたい」と気持ちを切り替える。
2021年大会覇者としてタイトル奪還を目指した橋本美月(東北福祉大2年)は予選通過は果たしたものの、トータル12オーバーの44位タイで終えた。JGAナショナルチームに所属し、今年1月の「オーストラリア女子アマ」で優勝も遂げている実力者のひとり。最終組で優勝争いを演じて3位タイで終えた荒木優奈らとともに、チームでのオーストラリア合宿を挟み、オーガスタに向けて練習を積み重ねていく。
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