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ミズノのニュードライバーはスライサー向き? 時松隆光「球がくっついて滑らない」

新製品発表会に参加した左から小林正則、武藤俊憲、小鯛竜也、時松隆光、平田憲聖(撮影:ALBA)

21日、都内でミズノのゴルフ新製品発表会が行われ、同社のブランドアンバサダーを務める小林正則、武藤俊憲、小鯛竜也、時松隆光、平田憲聖が出席した。

5人の男子プロとともにお披露目されたのはSTシリーズの最新作、『ST-X 230ドライバー』、『ST-Z 230 ドライバー』、『ST-Z 230 フェアウェイウッド』、『ST-Z 230 ユーティリティ』。新機能のCORTECH CHAMBER(コアテックチャンバー)をヘッド下部のフェース寄りに配し、前作よりもボール初速アップを実現した。
 
海外では前週の「ジェネシス招待」で5位に入ったキース・ミッチェル(米国)やルーク・ドナルド(イングランド)が『ST-Z 230 ドライバー』をバッグに入れてプレーしている。日本でも武藤は直進性の高い『ST-Z 230 ドライバー』、ほかの4人はつかまりのいい『ST-X 230ドライバー』を昨秋から投入している。
 
3月10日の発売日に45歳の誕生日を迎える武藤は「ボール初速で2~3m/sくらい上がっている。昨年の終盤何試合かは『武藤さん、どうしたんですか?』と後輩に聞かれるくらい(飛んだ)。『飛ばないな』って言ってやりましたよ」と飛距離性能に手ごたえを感じている。昨シーズンは14年守ってきた賞金シードから陥落したが、ファイナルQTで2位に入り、シーズン前半戦の出場権を手に入れた。今年は「若手をこのドライバーで置いていって復活優勝したい」と、19年以来となるツアー8勝目に意欲を燃やしている。
 
昨年、下部のABEMAツアーで1勝を挙げて賞金ランキング6位で終えたツアー通算3勝のベテラン小林。今年は下部ツアー上位の資格でレギュラーツアー前半戦に出場する。ニュードライバーについては「ブルーのラインがカッコいいと思って使い始めました」とビジュアルが気に入っている。さらに、「使ってすぐにいけるだろうと思った。それくらい自分の感覚と合っていました。クラブは間違いないので、あとは腕だけ。久しぶりの優勝を目指したい」と語る。
 
そして、大阪学院大学卒業を間近に控える22歳の若手有望株、平田は21年12月にプロ転向すると、22年は賞金ランキング58位で初シードをつかんだ。昨秋投入したこのドライバーは「ちょっと小ぶりで自分の思ったところにフェースが向く。顔に安心感がある」と、構えたときの見た目を一発で気に入った様子。どんなアマチュアにオススメかと聞かれると、「ゴルフはミスがほとんどのスポーツ。このドライバーはミスヒットしても飛ぶので、打感が安定しない方に使ってもらいたい」とアピールした。
 
昨シーズンは賞金ランキング67位と、70位までのシード権にギリギリ入った小鯛竜也。バッグのなかのスタメン14本は「こだわりがあって、思った球が打てないとなかなか替えられない」と話すが、今回のドライバーに関しては、「たまたま測定したら、ミート率と初速が上がってスピン量もマッチしていた」と試合ですぐに試した。本人は「シーズン中にドライバーを替えたのは初めて。その日から使えたので大好きなドライバーです」と話し、一発の飛距離よりも、ミスヒットに強く飛距離が安定しているところを気に入っている。
 
“源ちゃん”の相性で親しまれている時松隆光(本名は源蔵)は、精度の高いフェードボールを武器に、6シーズン連続でシード権を獲得している。18年以来優勝からは遠ざかっているが、29歳で迎えたこのオフはトレーニングに力を入れ、「優勝目指してミズノのクラブで戦い抜きたい」と鼻息は荒い。そんな時松が『ST-X 230ドライバー』に切り替えたエピソードはちょっと変わっている。
 
「僕はフェードヒッターだからスライスが持ち球。雨の日はボールが滑りやすいんです。でもこのドライバーは滑りの幅が減った。雨でも球がくっついて滑らないから、どんな天気でも扱える。それが使いたいと思うポイントになりました」。悪天候でプレーすることも多いトーナメントプロならではの考え方だ。
 
「最適なスピン量で飛距離は平均で5ヤード伸びた」というニュードライバーの打感を、時松は『ムニュ』と表現する。「フェースにムニュっとくっついて飛んで行くのが僕は好き。ナイスショットの気持ちいい感覚はアマチュアに限らずプロも好き。ボールをグッと押し込めている打感を楽しんでもらいたい」と最後にしっかり宣伝も忘れなかった。

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