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“羽休め”で復調へ 練習の虫・蝉川泰果が過ごした「初めて」のオフ

しっかり休んだ蝉川泰果が復調のきっかけをつかんだ(撮影:鈴木祥)

<BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 2日目◇7日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース (茨城県)◇7430ヤード・パー71>

羽を休めた“練習の虫”が好調だ。蝉川泰果が2日目に6バーディ・1ボギーの「66」をマーク。「久しぶりにこんなにいいプレーができた」と白い歯をこぼした。

「(先週)1週間思い切って休んでみて、自分が思っている以上に状態がいい。(休んで)良かったなと思っています」

「練習が大好き」だという蝉川は、男子ツアー界きっての“練習の虫”。そんな蝉川がオープンウィークでクラブを握ったのはたった1度だけで、それもプライベートラウンドでのことだ。こんなにクラブを握らないことは「たぶん初めて」という新たな試みだ。

ゴルフと離れる時間を作ったのには理由があった。5月の「関西オープン」のときは自分が打ちたいと思う球質に近づいていたが、なかなかスコアに反映されなかった。今季4試合でのベストは24位。「いまは練習するときではなくて、考えるときなのかな」と自分と向き合う時間を設けた。

課題として挙げたのは「マネジメントの部分や、(試合中に)プレッシャーがかかったときのメンタル面」の二つ。いろいろなアプローチの場面で、自分が苦手なシーンでの狙い方など「そういった一つひとつのシチュエーションでの判断ミス」について改善策を練った。

いままではボールを打つことや実戦ばかりに目を向けていたが、自分のゴルフについて考える時間を作ったことで、今大会では冷静に判断ができている。「質が変わった」と新しい自分も発見した。

狙うは昨年の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」に続く公式戦Vだ。この日も「質」を優先して、練習時間を短縮。残り2日間の大事な決勝ラウンドに向けて、体調を万全に整える。(文・高木彩音)

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