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大会最少ストロークタイ記録で優勝! パー5と長いパー4攻略は竹田麗央を真似したい【優勝者のスイング】

4日間首位を守る完全優勝で国内メジャー初優勝、ツアー通算6勝目を飾った竹田麗央。優勝スコアとなった“通算19アンダー”は、2019年に稲見萌寧が作った72ホールの大会最少ストロークに並び、今大会での完全優勝は2018年の申ジエ以来6年ぶりで日本勢では初。さらに4月の初優勝から同シーズンに6勝達成は、1989年の小林浩美が達成して以来、ツアー史上2人目の快挙と、記録に残る勝利となった。

連日60台をマークして、今季6勝目。その強さは誰もが納得するものだ。今大会でも、飛距離のアドバンテージを活かし、パー5でスコアを伸ばし、距離が長く難しいパー4でもグリーンをキャッチし、簡単にはボギーを叩かない圧巻のプレーが続いた。そんなゴルフからパー5とパー4を攻める上で大切にしたいことをプロコーチの南秀樹に聞いてみた。

「竹田さんを含め、パー5でバーディ数が多い選手は100ヤード以内が抜群に上手いと思います。10ヤード、5ヤード単位で距離を打ち分けるために、プロは弾道測定器を用いて練習をしています。アマには現実的な練習ではありませんが、普段から距離を意識することで、確実に距離感を磨くことができます」。具体的には、レーザー距離計測器などがあれば練習場の目標物までの距離を測り、数字を意識して球を打つこと。またコースではボールマークなどを確認し、実際にキャリーでどれだけ飛んでいるか、確認することで距離感が磨かれていくという。

そうした経験を積む中では苦手な距離も出てくることもあるが、「100ヤード以内は全部中途半端な距離。ですから10ヤードを打ち分けるのは簡単なことではありません。スイングスピードを変えずに、振り幅を変えて練習すること。また60ヤードと30ヤードではクラブを持つ長さも変わるはず。自分なりの絶対的な感覚を養い、知ることがパー5の攻略につながります」。

もうひとつ、距離のあるパー4では、セカンドで長いクラブを持たされ、それが難易度を上げていく。クラブの長さとロフトに負けない練習が必要になる。「長いクラブを簡単そうに打っているのは、ロフト管理ができているから。長いクラブもしっかりと振ることができれば、インパクトでロフトが大きく変わることが少なくなります。つまり、OBになるような曲がり、大きく飛ばないということがないんです。一方で長いクラブが苦手という人は、当てることに必死になってクラブを振ることができず、結果的にフェースもブレてしまう。こうなると当たらずに曲がってしまうんです」。

対策は全力で素振りすること。「クラブセットは長くなれば軽くなり、遠心力も大きくなるので、速く振れます。まずはヘッドを気にせず、全力で振って、振り感を磨くこと。ボールへの過度な意識をなくし、振り切ることに集中できれば、自ずと結果も良くなるでしょう」。ヘッドがついていない素振り棒なら“振る”ことに集中しやすく高い効果が見込める。

アベレージゴルファーにとって、長いクラブはミートしにくく難しい反面、短い番手は当たる確率が高くやさしいイメージがある。一方、プロは「短くなるほど、ターゲットがシビアになり難しくなる」。短いクラブでの距離の打ち分け、長さに負けず振り切ることを覚えれば、ショット力が向上するきっかけになるだろう。

■南秀樹
プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。新宿中央クリニック所属。

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