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矢野東がヘルニアを経てたどり着いた”脱セオリー” 「右ヒザを伸ばした方が軸回転できる」

スイング改造ビフォーアフター。右ヒザを固定していた2011年は軸が傾くのに対し、右ヒザを回しながら伸ばす動きに変えた今はきれいに軸回転している(撮影:田中宏幸、鈴木祥)

矢野東は2014年にヘルニアを患ったのをきっかけに、大きなスイング改造に踏み切った。いま実践しているスイングは、昔のセオリーとは真逆の部分もある。「右ヒザを正面に向けたまま、角度を保ってバックスイングしましょう」というのも以前はよく言われていた。右ヒザが流れてスエーを防ぐためのセオリーだが、それがかえって悪癖の原因になっていた。

2014年までは右ヒザを正面に向けたまま、右ヒザの角度を保ってテークバックする意識を強く持っていました。でも、それだとトップで上体が左に倒れる癖があったんです。それを直すべく、思い切ったスイング改造に取り組みました。

腰と上体は一緒に回してしまう意識でOK。右ヒザを右に回しながら右ヒザを伸ばしていくと腰がスムーズに回り、上体が左に倒れず軸回転で振れます。この動きは「回る」というよりも右サイドを「後ろに引く」意識を持つと上手くいくと思います。右股関節に乗る意識はスエーの原因になるので、持たない方がいいですよ。

他にも「テークバックでヘッドを真っすぐ引く」というのもいわれていましたよね。アマチュアは手先でヒョイとクラブを上げてしまい手打ちになりがち。手先で上げずスイングアークが大きくなるようにこのセオリーが生まれたのだと思います。しかし、ヘッドを真っすぐ引こうとすると、手元は体からどんどん離れていってしまいます。

手元と体の関係性を変えずにテークバックすると、手元は右足前辺りの視界から消えて、ヘッドはややインに上がるはず。それが正しい動きです。僕はそれを確認するために、目をつぶったままテークバックをして、ややインサイドにヘッドを上げているかどうかを確認しています。

■矢野東
やの・あずま/1977年生まれ、群馬県出身。日大時代は同い年の東北福祉大の星野英正、専修大の近藤智弘とともに3強と呼ばれた。2000年にプロ転向すると、02年にシード入り。05年にツアー初優勝を果たすと、08年には2勝を含む10試合連続トップ10入りの活躍で自己最高の賞金ランキング2位に入った。現在はYouTubeチャンネル「矢野東 GOLF TV」でプロ目線の楽しい企画を配信している。ラキール所属。

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