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今年は歴史に名を残す? 藤田さいきが夫の看病などで調整遅れも4位「かなり上々」

幸先良くトップ5でシーズンを滑り出した藤田さいき(撮影:米山聡明)

<ダイキンオーキッドレディス 最終日◇5日◇琉球GC(沖縄県)◇6560ヤード・パー72>

昨年の「大王製紙エリエールレディス」で11年ぶりにツアー6勝目を挙げた37歳の藤田さいきが、プロ19年目の開幕戦で存在感を示した。20位タイから出た最終日、この日のベストスコアとなる6バーディ・1ボギーの「67」をマークし、トータル6アンダー・4位に食い込んだ。

上がり2ホール連続バーディで順位を上げた。「17番は事故みたいなもの。10メートル以上あって、3パットも危ういと思っていました」というバーディパットをねじ込むと、18番パー5でもきっちりバーディ。開幕戦としては自己最高フィニッシュとなった。「かなり上々だと思います。どうなるんだろうと思っていましたから」と笑顔がこぼれたが、自身でも想定外の結果だった。

このオフは例年と違う過ごし方になった。「思ったより練習量が少なくて…開幕にギリギリ間に合うかどうか」。昨夏、藤田を長年サポートしている夫・和晃氏に脳腫瘍が見つかり、昨年末から1月上旬まで放射線治療を行った。藤田も看病に時間を費やすなど、例年よりトレーニングの開始時期が遅れていた。

沖縄入り後も「ボールに当てるのが精いっぱい」とショットには不安を抱いたまま。「今年は例年になくグリーンが仕上がっていて、ラフも深くて、外してはいけないところにいかないことが大切だった」。17回目の出場とコースを知り尽くしている経験を頼りにスコアメークに徹した。

このオフに掲げた今季の目標は自身未経験の「年間複数回優勝」と「ホールインワン」。藤田は昨年の「フジサンケイクラシック」でツアー6度目のホールインワンを達成。塩谷育代、今堀りつ、高村博美、城戸富貴、金萬壽と並ぶ歴代最多記録となった。「単独1位になるために7回目を入れたい」と記録に名前を残すことを狙っている。

今週はショットの状態が悪く、「ホールインワンを狙うことを忘れていました(笑)。(コースも難しいので)安全に行きすぎました」と笑う。逆に、ホールインワンを狙っていたらこの位置にはいないだろうと納得もした。

昨年は、シーズンの平均ストロークは71.1624と自己最高の成績を残すなど、まだまだ成長中。飛距離も若手を上回るものをもっている。年間複数回優勝、そして歴史に名前を残すための戦いは始まったばかりだ。

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