渋野日向子は痛恨のチョロを悔やむも… 最後まで研ぎ澄まされた“ショット力”
<ウォルマートNWアーカンソー選手権 2日目◇30日◇ピナクルCC(アーカンソー州)◇6438ヤード・パー71>
渋野日向子は2日目に「72」とひとつ落とし、トータル2アンダーでわずか1打及ばずに予選落ち。連戦の出鼻をくじかれた。「(連戦が)続くからこの試合は大事だと思っていたけれど、残念な結果。切り替えて、来週頑張ります」と言葉を紡いだ。
13番のティショットがリズムを狂わせた。3番ウッドで放った一打は、ボールの上を叩いたかのように100ヤードも飛ばずに“チョロ”。フェアウェイまで届かず、続く2打目は左サイドを走る小川のさらに左までいった。このティショットについては「ちょっとよくわからない…。自分でもびっくりした」と本人も戸惑うしかなかった。
連続のミスが尾を引いたようにパットもカップのフチに止まり、4オン2パットのダブルボギー。17番でひとつ取り戻したが、決めれば予選通過という最終18番のフックラインのバーディパットは左を抜けた。
グリーン上に苦しめられた一日。序盤からチャンスメイクに励んだが、なかなか決め切ることができなかった。6番パー3では手前3.5メートルにつけたが、カップのフチで急ブレーキ。ダボに続く14番では、2メートルがカップ左に蹴られ、15番ではまたしてもフチに…。16番、18番ではともにカップわずか手前で切れて、沈まなかった。
「(カップに)嫌われたというか…。自分が打ち切れなかったからそうなったので、結局は自分のせい。残念です」とチャンスを生かせなかったことを悔やむ一方で、逆に考えれば、チャンスメークについては及第点だったともいえる。13番は痛恨のミスが続いてしまったが、ピンを刺すショットが多く見られた2日目だった。
例えば、折り返し直後の10番では4メートルにつけ、続く11番パー3はピン筋に飛んでいき奥1.5メートルのチャンスを作った。打ち下ろしのパー3でも縦距離を合わせて5メートルにオン。終盤はカットラインのプレッシャーがある中でもその精度はより増していき、16番の2打目ではアイアンショットを放ったのちに確信したかのように歩き出すと、それは1メートルにビタっとついた。
今年課題のひとつとしてあげているパーオン率だが、この日は14回とまずまず。決め切れなかったパターに目が行きがちだが、ショットでチャンスにつけることにはある程度成功した。「なかなかチャンスを生かせなかったので、すごく残念なラウンドだった」と振り返った一日。スコアメークに苦しんだなかで光った切れ味鋭いショットが、次週以降の連戦を明るくすることに期待したい。(文・笠井あかり)
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