
アクシデントも好都合? 好発進の菅沼菜々は「痛いときほど調子がいい」
<NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 初日◇11日◇軽井沢72ゴルフ北コース(長野県)◇6702ヤード・パー72>
2週前の「楽天スーパーレディース」で首位タイに立ちながら、熱中症の影響でスコアを落とし48位タイに終わった菅沼菜々。前週の北海道大会は持病の広場恐怖症により飛行機などの交通手段を使えないため欠場したのだが、その間も熱が下がらずに3日間は寝込んでいたという。
そんな状態で臨んだ今大会。菅沼はまたしてもアクシデントに襲われた。
「水曜日の朝に、ホテルの部屋の段差に左足小指をぶつけて動けなくなってしまったんです。靴もはけないほど腫れて、内出血していました」
とにかく冷やして腫れを抑え込んだが、木曜日のプロアマ戦は大事を取って欠場した。この初日も出場するか迷ったが、やれるところまでやってみようとコースに入ったという。
まさに満身創痍の状態だったが、フタを開けてみれば6バーディ・ボギーなしの「66」。首位と2打差の6アンダー・3位タイと好スタートを切った。
「歩くのが痛かったです。実は偏頭痛持ちでしょっちゅう痛いんですけど、頭が痛いときは調子がいいかも。きょうも(足が痛いから)早く終わりたい、と考えすぎなかったことがいい結果になったかもしれません」
不幸中の幸いといっていいだろうか。左足小指の腫れは、まだ治まっていない。残り2日間も、菅沼は痛みとともに戦う。これが好結果を呼び込むか。
しかし、フェアウェイの洋芝は慣れていない上に、左足小指が痛いのではヘッドが上から入れられないのではないか。心配して聞いてみると、「私はフェーダーで、ヘッドを上から入れているので大丈夫です」と笑顔で返答。続けて、グリーンが読みにくいという選手もいるが? と問いかけると、「私のなかでは読みやすいグリーン」とキッパリ言い切った。
痛みは好調のジンクスだ。昨年は当時ルーキーの岩井千怜が初Vを遂げたが、2大会連続の初優勝誕生があるかもしれない。(文・河合昌浩)
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