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メジャー初Vの好調リズムをキープ 金谷拓実が大爆発11バーディ発進

獲りも獲ったり11バーディ。メジャーを制した金谷拓実の勢いが加速している。(撮影:米川昌俊)

<ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント 初日◇8日◇麻生飯塚ゴルフ倶楽部(福岡県)◇6809ヤード・パー72>

前週「BMW 日本ゴルフツアー選手権森ビルカップ」で国内メジャー初優勝を挙げた金谷拓実が、11バーディを奪取する爆発プレー。ボギーはわずか1つに抑えて、10アンダーの絶好スタートを切った。

「前週に引き続いてショットの調子が良く、パッティングも良かったです。フェアウェイからセカンドショットを打てるので、チャンスにつけてスコアにつながりました」と、冷静に振り返った。

雨の中でのプレーだったが、「簡単ではありませんでしたが、リズム良くできました。前週から続けていいプレーが出来ているので、自信を持って臨めています」と、リズムを好調の要因に挙げた。

この日、8バーディ・ボギーなしの「64」をマークした宮本勝昌が、ホールアウト直後に「金谷くん、ナイスプレー。優勝した翌週に違うコース、違うコンディションで精神状態を保っていいプレーをするのは大変だと思う。優勝しているから調子はいいんだと思うけど、簡単なことではない。きょうのナイスプレーには価値がある」と、大ベテランも舌を巻くほどのプレーだった。

プロたちは試合後に好調の要因として「リズムが良かった」と、よく口にする。プレーのリズム、スイングのリズム、メンタルのリズム。あらゆるリズムがかみ合ってこその好スコアだが、そのいいリズムを続けることの難しさを、宮本はよく知っているからこその賞賛だった。

金谷自身は「去年は初めて回るコースも多かったので、もっと練習をしていました。(今年は)去年も回っているコースだとか、分かってきていることが増えています」と、練習ラウンドやドライビングレンジでの打ち込みを効率的にやれていることで余裕が生まれ、それがリズムの良さにつながっているのではないかと分析する。

体力がなくなれば集中力がもたないし、頭を使いすぎれば、それもまた集中力を削ぐ。そしてリズムを崩す原因になっていく。そのことを金谷は言っているのだ。昨年大会の優勝スコアは、池村寛世の23アンダー。好調リズムをキープして、金谷はさらにその上のスコアを狙う。

「リズム良く出来ない日のほうが多いし、いいリズムをキープするのも難しい。そこに必要なのは高い経験値」と、50歳のベテラン宮本は言う。それをまだ25歳の金谷が、冷静にやってのけてしまうのだ。そこに金谷の怪物ぶりがうかがえる。(文・河合昌浩)

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