特徴がないからミスが出にくい!? 尾関彩美悠の“ロングパット”な振り子アプローチ【女子プロの寄せ技】
女子プロのリカバリー率は約6割。つまりパーオンしなくても、半分以上の確率でパーセーブしている。そのテクニックを連続写真から学ぶ。今回取り上げるのはリカバリー率71.03%でツアー4位につけている尾関彩美悠。4月の「ヤマハレディースオープン葛城」から15試合連続で予選通過中の安定感抜群のアプローチを、プロコーチの石井忍が解説する。
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教科書を開いたら最初のほうに載っていそうな、基本とも言えるアプローチですね。スタンス幅も基本通りで、両腕の三角形をキープして振り子のように動かしています。アプローチというよりロングパットに近い感覚。いい意味で特徴がなく、ミスが出にくい打ち方です。
グリップを強く握ってしまうと、振り子運動にならないので、ゆるく握ることもポイント。すると、クラブの重みを利用して振り子で打てるので、入射角や距離感が安定します。
パッティングのように両腕の三角形をキープしようとすると、インパクトで手が止まりがち。尾関さんのような振り子になりません。フォローではグリップエンドをお腹に向けることを意識すると、インパクトが通過点となり、結果的に三角形をキープしたままスムーズに振り抜けます。
■尾関彩美悠
おぜき・あみゆ/2003年生まれ、岡山県出身。ルーキーシーズンの22年「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」でツアー初優勝。今季は「パナソニックオープン」で2位タイ、「ミネベアミツミレディス」で3位に入るなど、2勝目を感じさせるプレーをみせている。JFEスチール所属。
■石井忍
いしい・しのぶ/1974年生まれ、千葉県出身。98年にプロ転向し、かつてはツアープレーヤーとしてレギュラーツアーで戦っていた。現在は『エースゴルフクラブ』を主宰し、プロゴルファーやアマチュアの指導を行うほか、軽快なトークで解説者としても人気を博す。
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