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「最悪(笑)」なミスショットからバーディ奪取 荒木優奈が『68』でトップ10急浮上

荒木優奈は幸運も味方につけて「68」(撮影:ALBA)

<アジア・パシフィック女子アマチュア選手権 2日目◇10日◇シンガポール・アイランドCC(シンガポール)◇6343ヤード・パー72>

3つ伸ばして迎えた最終18番パー5。荒木優奈(日章学園高2年)にこの日最大のピンチが訪れた。「あ、終わった、最悪って(笑)」。フェアウェイセンターからのウッドでの2打目が、右を走るカート道より右のブッシュに入った。

グリーン左には小川が流れるなか、きょうのピン位置は左エッジからわずか4ヤード。花道は狭く、グリーン右手前には2つのバンカーが待ち受けるが、チャンスにつけるためにはできるだけ右サイドからアプローチを打ちたかった。荒木はそこをピンポイントで狙ったが、「まさかそんなところまで飛ぶとは」。手前のバンカーの上を越え、カート道に囲まれている茂みに突き刺さった。

「ここでボギーやんって思った」と後味悪いフィニッシュを予感させた。だが、競技委員のルールにのっとった判断により、カート道に囲まれたこのエリアは“動かせない障害物”の扱いに。無罰でドロップすると、続くアプローチは「上手く打てました」と2メートルにナイスオン。これを沈めて“まさかの”バーディフィニッシュを決めた。

この日はパッティングを決めきれず、8番までパーを並べ続けていたが、9番で3メートルを沈めてバーディ奪取。「タッチとラインの感じをつかめた」と折り返した10、11番と連続バーディを奪って流れに乗った。6バーディ・2ボギーの「68」で回り、トータル2アンダー・10位タイまで急浮上。笑顔で2日目を終えた。

「100点って言ったら、あした大変なことになるから(笑)」と、本人の自己採点は「ショットは85点、そこからパターのせいで75点」とやや辛口評価。「(首位との)差はあまり縮まっていないので、もっといいスコアを出さないと追いつかない。ミスをしないように考えつつも、攻めのゴルフをしたいです」と、この日以上の“ハッピーエンド”を思い描く。(文・笠井あかり)

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