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ティショットは“全ドラ”で「68」 日本オープン初制覇へ、石川遼が13年ぶりの好発進

ナショナルオープン初制覇へ。石川遼が“13年ぶり”の好スタート(撮影:米山聡明)

<日本オープン 初日◇12日◇茨木カンツリー倶楽部 西コース(大阪府)◇7315ヤード・パー70>

13年ぶりの好発進だ。13度目の出場でナショナルオープンの初タイトルを狙う石川遼は、4バーディ・2ボギーの「68」で回り、現時点で首位と2打差の好スタートを切った。今大会初日の60台&一桁順位となれば、2010年大会の「68」&4位タイ以来となる。

インの10番から出た石川は、12番パー4でのティショットをフェアウェイに置くと、2打目は残り100ヤード。57度で2メートルにつけてバーディを先行させた。続く502ヤードの難所・13番パー4ではティショットを右ラフに曲げるなどボギーとし、前半はイーブンパーで折り返す。後半に入ってもティショットは積極的にドライバーを握り、3バーディ・1ボギーと2つ伸ばしてホールアウト。久しぶりの好発進に「かなり良かったと思います」と白い歯を見せた。

パー3を除く14ホール中14回ドライバーを握った。日本オープンといえば、狭いフェアウェイ、深いラフがコースセッティングの代名詞。毎年のようにティショットはフェアウェイキープ重視でドライバーを握る回数を減らす選手が増える。

石川がプロとして初めて出場した2008年大会の古賀GC(福岡県)は印象的だった。優勝した片山晋呉がキャディバッグからドライバーを抜いて制したが、2位に入った石川は全ホールドライバーを握った。今大会は7315ヤード、パー70とロングコースということもあるが、15年前と同じように全ホールドライバーとなった。「巡り巡って」と同じ“全ドラ”でも中身が違うと強調する。

以前の石川は「マネジメントはほぼ皆無で、300ヤード先にフェアウェイがあればドライバーでいくという非常にシンプルな式があった」。賞金王も獲得し、米ツアーに参戦するなどさまざまな経験をして、4年ほど前にスイング改造やマネジメントの見直しを行った。

「昔は考えることをやめてドライバーを持つというか、とにかく攻める、攻める。攻めるイコールドライバーという感じでしたが、今はバーディを獲れる確率が高くて、ボギーを打たない攻め」と“攻め”の考え方が変わっている。その結果、ホールによってベストルートを考慮してドライバー、フェアウェイウッド、もしくはアイアンとティショットのクラブを決めている。

その結果、ここ数年はドライバーを握る回数を減らすマネジメントが多くなっていたが、スイング改造も4年目となり、スイングの形が身についたことで、「ボールが曲がる確率が減って、(フェアウェイの)幅に行く確率が上がるととらえています」と今週は、ドライバーショットの確信とマネジメントの面から、全ホールでドライバーを握ることを選んだ。

すべてがフェアウェイをとらえているわけではないが、曲がっても想定内で済んでいるため、ダブルボギーなどの大叩きにつながらない。その結果が13年ぶりの好発進につながった。

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