15歳の松井琳空海は成長を続ける（撮影：ALBA）
＜マイナビABCチャンピオンシップ 事前情報◇2日◇ABCゴルフ倶楽部（兵庫県）◇7217ヤード・パー72＞
15歳の口元には大きなヘルペス。「口の中には口内炎が3つあります」。酷暑のタイで戦い抜き、疲労感とともに充実感も漂わせた。タイのアマタスプリングカントリークラブで行われたアジア太平洋地域のナンバー1を決める大会に挑んだ松井琳空海（まつい・りうら、香川西高1年）は、4日間トータル7アンダー・11位タイで終えた。今週は国内男子ツアーの「マイナビABCチャンピオンシップ」に出場する。
今年からJGAナショナルチーム入りした松井は、そこで多くのことを学んでいる。スイングなどのテクニカル、フィジカル、コース攻略、そしてラウンド後のケアまで。すべての面において自分のゴルフにプラスになっている。今年の「日本ジュニア」はその成果を発揮すべく見事に優勝を勝ち取った。
ショットメーカーの松井は、タイの舞台でもアジアのトップ選手に劣らないショット力を見せたが、芝目の強い独特なグリーンに手を焼いた。ボギーを叩くのはほとんどが3パット。2日目を終えてトータル7アンダーで8位タイにつけていたが、決勝の2日間はイーブンパーと伸ばせなかった。「イーブン、イーブンなのでもっと上に行けていたと思う。ハイレベルな戦いで久しぶりにできたので楽しかったです」と4日間を振り返った。
今大会最も注目を集めていたのは、15歳のアマチュアながらタイの国民的人気を誇るTKこと、ラチャノン・チャンタヌワット。今年、アジアンツアーで最年少優勝を果たすなど、すでにプロの大会でも活躍している。ジュニアの国際大会でラウンド経験のある松井は「化け物です」と、その実力は認めるところだが、「ライバルであり、目標でもあります」と、これから長いライバル関係になりそうだ。今大会は4日間トータルで松井が1打上回った。「TKより上に行けたのはよかった」と白い歯を見せた。
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