渋野日向子が気づいた“フォワードプレス”の微妙な変化 どうすれば上手く戻せる?【専門家に聞く】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net
渋野日向子はグリップを目標方向に少し動かしてから、テークバックを開始する(撮影:ALBA)
前週の「パロス・ベルデス選手権」初日に「76」を叩き、渋野日向子は練習グリーンへ直行した。しばしその場に立ち尽くし、チームメンバーから声をかけられる。この日はパットがカップをかすめることなく、ことごとく左へと切れていった。苦手意識が口をつくポアナ芝だけの影響ではない。ストロークが何だかおかしい。
「思った以上に左に行く」。そもそもラインも違うし、とグリーンの読みにも狂いが生じるほど、感覚が鈍っていく。西海岸特有の芝目が強くクセだらけのポアナ芝だけのせいではなかった。
その初日のプレー後、チームメンバーから一点を指摘された。「フォワードプレスが少ないんじゃない?」。
ストロークの始動で、グリップを目標方向に少しだけ動かしてからテークバックを開始するのは、フィル・ミケルソン(米国)や藤田寛之など多くの選手に見られること。サッカーのゴールキーパーが右に飛ぶときは、一度左足に踏み込むように、反対側にモーションをかけないと、止まった状態からは動き出しづらい。フォワードプレスは静から動へのきっかけであり、結果としてスムーズなストロークを生む。渋野は跳ねやすいポアナ芝の転がりに気持ちが揺らぐあまり、フォワードプレスを含めたストローク全体がおかしくなっていた。
「フックラインはめちゃくちゃ左に外して、下りはオンラインでもショートが多かった」。渋野がいうには、インパクトが緩んでいたという。合わせよう、合わせようという無意識の動きが渋野のストロークを変えていたのかもしれない。
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