女王にも、メジャーにも、メダルにも… あと一歩届かなかった2021年「全米女子が一番悔しい」【畑岡奈紗メジャー制覇への道】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net
全米女子オープンを一番の悔しさに挙げた(撮影:GettyImages)
日本のエースが悲願のメジャー制覇へ、現地時間20日(木)に開幕する「ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ」で6年目のシーズンをスタートさせる。米ツアーで5勝を挙げながらも未だ届いていない頂へ何を思うのか。今回はそのメジャー、そして五輪でのメダルにあと一歩届かなかった2021年シーズンを振り返る。
コロナ禍の影響により20年12月に「全米女子オープン」が行われるなど変則的だった前シーズン終了からわずか1カ月。短いオフを経て畑岡の新シーズンの開幕戦となったのは2月の「ゲインブリッジLPGA」だった。だが、ここで52位と振るわず、次戦からの2戦は予選落ち。さらに21年メジャー初戦「ANAインスピレーション」も67位タイに終わった。「なかなか思ったようなプレーができていなかった」。優勝こそないものの、序盤から上位で戦えていた前年よりも厳しい試合が続いた。
その後も苦しい状況は変わらなかったが、6月の「全米女子オープン」でメジャー制覇への大きなチャンスがやってくる。渋野日向子と同組となった予選ラウンドを9位タイと上々の位置で通過すると、3日目には首位と6打差の6位まで浮上。そして迎えた最終日、最終組がスコアを落とすなか、畑岡は首位に並んでホールアウトした。勝負は笹生優花とのプレーオフへともつれ込む。だがサドンデスの戦いは、3ホール目にバーディを奪うことができずに敗れ去った。
ただ、そんな一戦も「全米女子が終わってからも、なかなか思うようなスイングやゲームができていなかった」と復調のきっかけとはならない。同月の末に行われた海外メジャー「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」ではリベンジを期したものの予選落ち。調子はなかなか安定しなかったが、7月の「マラソンLPGAクラシック」で「1年を通して自分の体の切れもよかったですし、思ったようなプレーも一番できていた時期」と日本人女子歴代3位となる米ツアー4勝目をマーク。2年ぶりとなる美酒に酔った。
そんななか迎えた次戦が、16年にアマチュアで「日本女子オープン」を制した時から目標にしていた東京五輪だった。「何とかうまくピークを合わせて」と優勝を手土産に臨んだ夢舞台。開会式に立った時から「すごく感動した」というスポーツの祭典だったが、状態と結果がついてこない。「まったくクラブが振れていなかった」と銀メダルを獲得した稲見萌寧とは対照的に、最終日にエースキャディ交替のアクシデントも重なってメダルに届かず9位タイ。悔しさを噛みしめた。
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