“完璧”な勝利を演出　松山英樹の凱旋帰国に沸いた習志野の1週間【2020-21年・担当記者が見たベストバウト】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

日本で優勝 完璧なドラマを演出した松山英樹（撮影：岩本芳弘）

新型コロナウイルスの影響で、2020年と21年シーズン統合された国内男女ツアー。男子30試合、女子52試合が行われたロングシーズンの幕が閉じたが、そのなかで人々を興奮させる多くのドラマが生み出された。この1年半の間に現場で記者がその目でみた熱戦、“ベストバウト”をここで振り返る。

ZOZOで撮影！松山英樹のドライバースイング【連続写真】

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1割、2割の出来だって、松山英樹は勝つことができる。10月に日本で行われた米国男子ツアーの「ZOZOチャンピオンシップ」。2年ぶりに千葉の習志野CCに戻ってきた大会は、最高のフィナーレを迎えた。最終日最終ホールで松山が完璧なイーグルを奪取し母国優勝。鋭いまなざしと、照れくさそうに笑う松山はまぎれもなく、皆が求めていた日本一のゴルファーだった。

大学の後輩・金谷拓実や推薦出場の今田竜二、19歳のルーキー・久常涼と笑顔で大会前日の練習ラウンドをこなしていた松山だったが、会見前の言葉が実に松山らしかった。「マスターズが10だとしたら今は1以下」。直近は67位タイ、59位タイ。そんな低評価を自身に下し、厳しい表情を見せていた。辛口評価は、なにも今に始まったことではない。

「ショットもパットもアプローチもぜんぶが求めているレベルにない。苦しい戦いは強いられると思います」と話した。帰国直後にコースに入ると、練習日の2日はひたすらラウンドと練習を繰り返し、真っ暗になるまで球を打ち続けていた。日本人最高位の世界ランキング、マスターズ王者、日本の第一人者としてのプライドがにじみ出ていたように思う。