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苦しみ乗り越えた同期の初Vが刺激 柏原明日架は仲間への「感謝」胸に“最終戦”へ | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

堀琴音(左)と柏原明日架 持つべきものは同期の桜(撮影:佐々木啓)

<大王製紙エリールレディスオープン 事前情報◇16日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6545ヤード・パー71>

仲間への“感謝”の気持ちを胸に、逆転シードがかかる舞台に挑む。現在、賞金ランキングで54位、メルセデス・ランキングで61位の柏原明日架は、ともに50位以内と規定されているシード圏外の苦境に立たされているが、「(調子が上がらなかった頃は)色々やりすぎた。心と体に加え頭もスッキリしないと成績は出ないと改めて気づけ、これからのゴルフ人生に向けて一つレベルアップできました。後悔はない」と、決戦を前に清々しい表情を浮かべる。

堀琴音と“プロ入りジャンプ”を決める柏原明日架【写真】

昨年との統合シーズンになった今季は、ここまで49試合に出場しトップ10入りが5度。予選落ち14度、棄権4度と、2勝を挙げた2019年に比べるとさびしい成績が続いた。「今までで一番苦しいシーズン」と本人も振り返るが、それだけに気づけたことも多い。前述したような、頭をスッキリさせて“シンプルに考える”ことの大事さに気づけたのもその一つ。「もう(プロ転向)何年目だよって自分でも思うんですけど」と苦笑いも浮かべるが、一生懸命に試行錯誤したうえで腑に落ちたことだから、納得する部分も大きい。

そして仲間の存在も、その背中を押す。今大会開幕2日前の16日には、同学年で同期の堀琴音と笑顔の絶えないラウンドで調整。柏原にとっては堀は「アマチュアからずっと一緒にやってきた仲。彼女も調子が悪かったなか、今年初優勝を挙げて、刺激を受けている一人です。堀が初優勝した時に“私も”って気持ちにさせてくれた」という存在だ。不振を乗り越え、再びショットメーカーとして輝きを取り戻した友に、最近は「ずっと課題」というショット面のアドバイスを求めることも多い。

堀だけではなく、ほかの選手にも話を聞き、時には目で盗んでショット力向上へのヒントをつかもうとする日々を送ってきた。「いくら払ってもいいから、(その技術が)欲しいと思えるくらいショット力のある選手が増えている」という今のツアーにおいて、見本には事欠かない。そんな貪欲さが実ってか、9月以降にはトップ10に3度入るなど復調の兆しをみせ、シード死守が見える位置まで浮上した。

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