「名誉であり誇り」 ホーム練習場で多くの“家族”が稲見萌寧を祝福 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net
メダルを胸にかけた土屋大陸社長
「最後のバックナインをワイワイと見ていましたが、疲れた。(メダルを獲って)込み上げるものがあって、叫びたくなりました。感動しました。これだけ長い時間を過ごすと、もう親と同じような気持ちですから」
東京五輪女子ゴルフで銀メダルを獲得した稲見萌寧には、幼少期から拠点にし、プロになった今でも汗を流す練習場がある。それが千葉市若葉区にある北谷津ゴルフガーデンだ。ジュニア育成にも力を入れる同ガーデンの土屋大陸社長にとって、11歳から見守ってきた“娘”の偉業はやはり特別なものだ。
メダルを獲得したのが7日(土)。深夜まで続いた取材対応を終えた稲見は、翌朝には北谷津で朝食を摂り、練習を再開した。その時には銀メダルを手に土屋社長ら、お世話になっている人にあいさつをし、祝福を受けた。「まっさきに来てくれてうれしいですね」。練習場の受付付近には、実際に五輪で使用したキャディバックも展示。稲見のジュニア時代の写真も多く飾られている場所とあって、時の流れを肌で感じることができる。
北谷津ゴルフガーデンにゆかりの深い選手が五輪に出場すのは、2016年リオ五輪の池田勇太に続いて2大会連続だ。敷地内にショートコースもある充実の施設で、プロを目指すジュニア選手が腕を磨く光景は今も昔も変わらない。土屋社長は「新たにゴルフを始める子どもが増えるだけでなく、若者のさらなる参加など、ゴルフ界全体の底上げになるはず」と、この銀メダル獲得がもたらす未来に期待を込める。
練習にきたプロゴルファー篠崎紀夫も、この偉業を喜ぶ一人だ。この練習場に所属し、稲見らから親しみを込め「篠プロ」と呼ばれている。もちろん五輪も、手に汗を握りながら観戦した。「プレーオフで今まで勝ってるから安心してたけど、さすが。強いですね」。よく知る稲見については、「朝から晩までゴルフしかしていない。ハートも強いし、追いつめられるとスイッチが入って、それでしっかり勝つ。見習わせてもらいます(笑)」と話す。
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