【U-20日本代表/WEB取材】中村憲剛の訓示を胸に戦う16歳の飛び級戦士・柴山圭吾。「アジアはあくまで通過点。今年の次のW杯には絶対に出たい」
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ガリンシャはプレーの全部を吸収したいくらいすごい選手
──今回のキャンプを終えてどうでしたか?
前回から半年が経ち、久しぶりのキャンプでしたが、自分の成長であったり、前回と同じような課題であったり、個人としてもチームとしてもいろんな成長と課題を感じられる、いい3日間になったと思います。
──普段は一緒にトレーニングしている浦安との試合はどうでしたか?
あまり良くありませんでしたが、試合中に立て直すこともできました。浦安との試合は不思議な気持ちでしたね。どこか客観視している感じで、今まで一緒にやっていた浦安を相手にするとこうなるのかと。弱点なども感じることができました。
──試合前後に仲間とは話をできましたか?
はい。おまえにはやられないぞと。
──やり返せましたか?
なんとか1点は取れました(笑)。
──序盤は攻め込みながら点を取れないでいましたが、いい場面でゴールを奪えました。どんなことを意識していましたか?
(20分を3本戦ったうちの)1本目が終わり、点差が開いていました。自滅だったと思います。決めるところで決められなかったり、自分たちのミスからの失点もありました。そうした自滅のミスさえ減らすことができれば、点差は戻せると思っていました。自分の意識としては、なんとしても負けたくなかったので、とにかく声を出して、ベンチでも一緒に戦っているつもりで集中していました。同点の場面での得点だったと思いますが、相手を追い上げられたことはチームのいいところを出せていたと思います。ただ逆に、その後のキックインでやられてズルズルいってしまったところはまだまだ。とはいえ、今日の試合は集中できていました。
──現在16歳の柴山選手は、最高であと3回のアジア選手権に出場できる可能性があります。どんな思いでしょうか?
アジアの選手と戦う機会は多くないですし、優勝した前回大会も見ていてすごいなと思っていました。ただ、アジア選手権よりも、自分にとってはワールドカップを重視しています。(U-20年代の)アジアはあくまで通過点としか思っていない。もちろん出たいですけど、W杯には、今年のはあれですけど……その次の大会には絶対に出たいという気持ちが強いです。
──浦安にはガリンシャ選手が加入しました。一緒にプレーして参考になっていることはありますか?
そのすべてを吸収するつもりで見ています。ボールを持っていないときの立ち振る舞いは、余裕そうに見えても、きっちりパスを受けています。そうしたボールを持たないところもうまいなと。映像などでは、ボールを持っているところがピックアップされるのであまり見えない部分ですが、練習ではそこを見ることができます。受け方や持ち方、反転の仕方、そのすべてがトップクラスなので、全部を吸収したいくらいすごい選手だと思っています。
──飛び級でメンバー入りしていますが、コミュニケーションはうまく取れていますか?
もちろん、同年代やもともと仲が良いところに入っていくことへの難しさはありますが、コミュニケーションを取らないとなにも生まれないと思っています。ズレもわからない。浦安でもそれができないといけないと思って、どんどん話しかけて伝えています。そうすると自然とチームが成り立っていく。自分も言えるし、言ってもらえる環境なので、いいチームだと思っています。
──よくコミュニケーションを取る選手はいますか?
年齢が近い選手や、あとはピヴォの選手とはよく話をします。どう考えているとか、自分の得意なことであるとか、それぞれのコツであるとか。仲間として、全員で上がっていくという意識がありますし、こう思ったとか、こうしたほうがいいということはピヴォ同士で話していますね。
──2月に出演したテレビ朝日の「Dream Challenger」では、中村憲剛さんからアドバイスをもらいました。それから変わったことなどはありますか?
やはり、自分の仕事は点を取ること、取らせることだと思っています。中村憲剛さんからは、パスのことを聞いて、取らせることにおいては利き足やタイミングなどを意識するようになりました。アドバイスをもらってから、これまでのような「点」ではなく「空間」で捉えられるようになってきました。
──「思いやりが大事」というアドバイスがありました。意識や気持ちでの変化も?
思いやりとは、仲間に決めさせるためにどんなパスを出すかというところです。思いやりのパスを出せたら決めやすいと思いますし、自分が考えていても思いつかないようなことを伝えてくださったので、すごくよかったです。
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