タイリース・ハリバートン(写真:AP/アフロ)

「NBAファイナル」ハリバートン、負傷を抱えるもクラッチショットでペイサーズを優勝に導く予感

タイリース・ハリバートン(写真:AP/アフロ)
6月23日、NBAファイナル最終戦「オクラホマシティ・サンダー対インディアナ・ペイサーズ」の一戦が行われる。

シーズン前に誰がこのファイナルのカード、展開を予想できただろうか?

全員バスケのペイサーズがレギュラーシーズン最高勝率(.829)のサンダーに3勝3敗と追いすがり、ついに第7戦までもつれ込んだのだ。

サンダーのホームでありハリバートンのコンディションは最悪だがそれでも勝利への期待感が高まる

今回のNBAファイナルは、平均年齢25歳の若きサンダーがNBAチャンピオンに輝いても快挙となるが、クラッチタイムに滅法強いペイサーズのタイリース・ハリバートンが大きなドラマを巻き起こす雰囲気が漂っている。

3勝3敗で迎える第7戦は、サンダーのホームであるペイコム・センターで行われる。

ペイサーズのエースであるハリバートンは、第5戦でふくらはぎを負傷し一時はファイナル離脱も懸念された。

しかし、全力でのプレーはほぼ不可能であるにもかかわらず、「歩けるならプレーしたい」と直訴し、実際に第6戦ではスターターとしてプレー。

14得点5アシストという記録で勝利に貢献してみせたのだ。

第6戦では22分52秒しかプレーできず、決して試合を通してチームを牽引できる状態ではないが、それでもNBAファイナル第7戦は彼に注目が集まるだろう。

なぜならば、彼はクラッチタイムに滅法強い選手だからだ。

NBAサードチーム選手と決してNBAの顔となるほどの選手とはいえず、レギュラーシーズンの最優秀クラッチ選手賞にも選ばれていない。

しかし、それでも彼がNBAで最もクラッチタイムに強いと思っているファンは多いはずだ。

プレーオフに入り、ハリバートンは4度もクラッチタイムでショットを決めている。

6月5日に行われたサンダーとのファイナル第1戦でも、残り0.3秒で逆転となるショットを決めて勝利した。

レギュラーシーズンとは違い勝ち残りとなるプレーオフにおいて、この勝負強さは最高の魅力へと変わる。

第7戦もサンダーのホームで行われ、ハリバートン自体が怪我で思うようなプレーができないことから圧倒的にサンダー有利と考えられているが、第4クォーター終盤で競ったゲーム展開になっているようならば、ハリバートンのクラッチショットによる劇的勝利という展開を期待してしまうだろう。

奇しくもチームOBでありレジェンドのレジー・ミラー氏も現役当時は「ミラータイム」と称されるほどのクラッチシューターだった。

果たしてハリバートンは満身創痍の状態ながらペイサーズをNBAチャンピオンに導くことができるのか。

運命の試合の結末を見届けよう。

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