タイリース・ハリバートン(写真:AP/アフロ)

白熱のNBAファイナル!シーズン最高勝率のサンダーを凌駕する「全員バスケ」のペイサーズ

タイリース・ハリバートン(写真:AP/アフロ)
両者一歩も譲らず。

今シーズンはまさにそういった印象を受けるNBAファイナルとなっている。

現代では「全員バスケ」が主流となっているが、その最高峰の試合が行われている。

お互いのチームが良さを出すハイレベルなファイナルに

1勝1敗で迎えた第3戦は、見応え十分の試合内容となった。

フルコートプレスを多用するペイサーズは、第3戦でも13個のスティールを記録するなどサンダーに自由を与えない素晴らしいディフェンスを展開する。

対するサンダーもスティールされる回数こそ多かったものの、エースのシェイ・ギルジャス・アレクサンダーとセカンドオプションのジェイレン・ウィリアムズがそのハンドリング力で真っ向勝負し得点を重ねるなど、負けていない。

サンダーはシェイが24得点、ジェイレン・ウィリアムズが26得点、ホルムグレンが20得点と主力が一定以上の活躍を見せたが、ペイサーズは第3クォーター以降もベンチメンバーによるフルコートディフェンスで圧倒する。

ペイサーズとしては、ベンチメンバーのベネディクト・マサリンが22分24秒の出場時間ながら27得点を奪ったのも大きかったといる。

12本中9本を沈めるなど、サンダーを苦しめる大きな要因となった。

「主人公」過ぎるハリバートンが

今シーズンはハリバートンが完全に「主人公感」を強めている。

とにかくクラッチタイムに強く、苦しい時でも得点が奪えるイメージを持てるのはペーサーズにとっての強みだといえるだろう。

ハリバートンは得点力だけでなく、PGとしてのゲームコントロール能力も高い。

第3戦でも22得点と得点力自体はまずまずだったが、11アシスト9リバウンド、2スティールと試合に与える影響力はサンダーのエースであるシェイ・ギルジャス・アレクサンダーをも上回った。

FG成功率がが52.9%で3ポイント成功率も50%(8本中4本成功)と効率的に得点を挙げているため、22得点ではあったが手が付けられない感は非常に強かった。

ただし、サンダーはレギュラーシーズンで両カンファレンス1位となる勝率(68勝14敗、勝率.829)を実現したチームゆえ、ここから逆転優勝する可能性も十分にある。

ペイサーズとしても、一瞬でもほころびを見せたらサンダーにやられてしまうイメージを持っていることだろう。

注目の第4戦は6月14日(日本時間)、ペイサーズのホームで行われる。

ペイサーズが勝利し優勝に王手をかけるのか。

それともサンダーが勝利し2勝2敗の五分に戻すのか。

NBAファンは最高の試合を堪能しよう。

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