ジェイレン・ウィリアムズ(写真:AP/アフロ)

「NBA」プレイオフで4度の30点差以上を記録したサンダー、SGA&Jーdub率いる若きチームは強さと魅力を兼ね備える

ジェイレン・ウィリアムズ(写真:AP/アフロ)
NBAを制するには百戦錬磨のベテラン選手が複数人必要といったイメージがあるが、今シーズンのサンダーはそのイメージを覆しNBAチャンピオンに輝くかもしれない。

サンダーはカンファレンス・ファイナルでティンバーウルブズを下し2012年以来となるNBAファイナルへと駒を進めたが、過去ファイナルに進出したチームの中で2番目に若いチームとなっている。

プレイオフで4度の30点差以上を記録するなど圧倒的な強さを誇るこのチームは、NBAファイナルでも衝撃的な戦いを見せてくれることだろう。

エースのSGAとJーdubの2枚看板を止めるのは至難の業

サンダーはスターター全員(というよりもチーム全員)が激しいディフェンスが可能であるだけでなく、216㎝のチェット・ホルムグレンと213㎝のアイザイア・ハーテンスタインというツインタワーがおり高さで不利になることもない。

この2つの要素だけで安定した勝率を維持できるレベルだが、やはりシェイ・ギルジャス・アレクサンダーとジェイレン・ウィリアムズという圧倒的なオフェンス力を持った2人がチームを圧倒的強者に仕立てているといえるだろう。

シェイ・ギルジャス・アレクサンダーは、今シーズン得点王&MVPに輝いており、26歳という年齢を踏まえればNBAの新たな王になりえる存在だ。

SGAと称されることもあるこの天才は、独特なリズムでディフェンスをかわすドライブや多彩なフィニッシュパターンだけでなく、1on1のディフェンスも上手くスティールやブロックも得意としている。

圧倒的なオフェンス力があってもディフェンスに欠点がある大スターは多いが、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーにはそうした弱点が見当たらない。

2番手となるジェイレン・ウィリアムズも、他のチームならばエースになれるほどの実力者だ。

Jーdubという愛称で知られるジェイレン・ウィリアムズは、24歳とSGAよりもさらに若い。

196㎝と身長はそこまで高くないが、ダンクでフィニッシュすることも多く、ドライブの鋭さはNBAトップクラスとなっている。

そしてサンダーに共通する「ディフェンスの上手さ」も兼ね備えており、大事な場面でスティールを成功させることも多々ある。

得点力もシーズン平均21.6点と高く、5月27日に行われたカンファレンスファイナル第4戦ではSGAとJーdubの2人で74得点を挙げた。

対戦するチームはサンダーの圧倒的なディフェンス力や高さだけでも苦戦必至であるにもかかわらず、勝利するためにはこの得点力のある2人を最終クォーターまで抑えきらなければならないわけだ。

NBAファイナルの相手はペイサーズもしくはセルティックスとなるが、どちらが上がってきてもサンダーが優位に試合を進めることになるだろう。

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